ベンチャー協業から出た”成果” 学研アクセラレーター2015を聞く
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学研が苦手としてきたビジネスへの手応え
優秀プランの銀賞に選ばれたのが、アジアを中心とした海外大学進学支援サービスだ。2015年4月に設立されたスタートアップ企業の“タクトピア”は、海外への進学や留学に興味のある高校生および大学生と、第一線で活躍する先輩経験者を繋ぐアントレプレナーシップ研修プログラムを展開する。同社は同年7月に、学研教育アイ・シー・ティーとゼロワンブースターを引受先として、第三者割当増資を実施している。
留学支援という性質上、比較的金銭的に余裕のある子女の多い高校を中心にタクトピアはパートナーを組んでいる。まだ設立から一年に満たないものの、「留学支援の場合、客単価は高額になる。今まで学研は高単価の商品は不得意だった」(北居氏)と、その事業はすでに一定の成果を挙げているという。
「限られた顧客層をターゲットに、高価格の製品やサービスを提供するというのは、低価格の商品をより多くの人々へというビジネスをずっと貫いてきた我々の不得意なところでもある。今まで開拓できていなかった一定のクラスター向けの事業に踏み出すきっかけができたのでは、という手応えを掴んでいる」
スタートアップ支援の効果は、早くも学研とスタートアップの双方に現われているようだ。次回は現在進められている“学研アクセラレーター2016”について見ていきたい。
――第2回は2016年1月25日に掲載予定です。
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