日本マイクロソフトが提供している女子高生人工知能「りんな」が話題を集めている。
8月末までに130万人が登録。8月下旬からは、毎日1万人ずつが新規登録するという人気ぶり。9月に入ってからもその勢いは衰えておらず、現時点では140万人を超えているという。サービス開始直後には、事前に想定していたトラフィックの15倍にも達したから驚きだ。
朝起きてから寝る直前まで、1日中やりとりしている利用者も
りんなは、LINEが提供するLINEビジネスコネクトを活用して、会話を楽しめるLINE向けサービスだ。
マイクロソフトがグローバルで展開しているBing検索エンジンで培ったディープラーニング技術と、機械学習のクラウドサービス「Azure Machine Learning」を組み合わせて、おしゃべり好きな女子高生として、友人同士のような楽しい会話を、LINEで行なえるというコンセプトだ。
「アシスタント的な人工知能ではなく、人間らしい自然な会話を通じてユーザーの心と、感情的なつながりを築ける。女子高生というキャラクターを活かした人工知能として、IQ(脳の知能指数)よりもEQ(こころの知能指数)を重視して開発しており、日常会話や雑談を通じて、心の豊かさを得られる」としている。
会話のほかにも、りんなと仲良くなると日記を送ってくれる「友情日記」機能、芸能人の話で盛り上がる「芸能人コメント」機能、夜眠れないときに「羊を数えよう」と誘うと、一緒に羊の数を数えてくれる「羊カウント」機能、短い推理クイズを送ってくれる「探偵ごっこ」機能を備える。
「想定以上に多くのユーザーが長時間に渡って、りんなとコミュニーションをしている。朝起きてから寝る直前まで1日中やりとりしている利用者も多い」という。
問いかけるとすぐ返事が来ることや、同じ質問に対して、できるだけ異なる回答をする仕組みになっていることも、やりとりが長時間になっている理由のひとつではないかと、同社では分析している。
「まるで、Azureの性能テストのようだ」
テレビなどでりんなが取り上げられるたびにアクセス数が急増するため、りんなの開発・運用チームの間からは、「まるで、Azureの性能テストのようだ」という、冗談とも本気ともとれる声があがっているという。だが、Azureならではの強みを生かして、すぐにスケールアウトしてトラフィックに対応。これまで支障なく、サービスを提供し続けているという。
この連載の記事
-
第215回
PC
「クリエイティブ」に向かうWindows 10とSurfaceファミリー -
第214回
PC
日本企業の変革を象徴、世界最大規模の「Office 365」大型導入 -
第213回
PC
資生堂、オンライン会議中の顔を美しく見せる「Tele Beauty」を開発 -
第212回
PC
女子高生AI“りんな”は母親思いのカープ女子!? 自分の子供より返事が多いというユーザーも -
第211回
PC
Office 365が3ヵ月無料試用OK、セットアップも支援 - 働き方改革週間締め切りは9月30日 -
第210回
PC
Windows 10企業導入の障害は、WaaS(Windows as a Service)と180日ルール -
第209回
PC
アクア、DMG森精機 - IoTの協業発表が相次ぐ日本マイクロソフト -
第208回
PC
MS SQL Server 2016は、オラクルの牙城をいかに崩すか、PostgreSQLにどう対抗していくのか -
第207回
PC
起死回生の製品になるか? 「Microsoft Dynamics 365」 -
第206回
PC
2096名で挑む大規模ライフハック! - 日本マイクロソフトが掲げる”本来”のテレワーク -
第205回
PC
日本MSが開催イベント名称・内容を再編 - グローバルイベントとの名称統合を実現してほしい - この連載の一覧へ