カメラ映像機器工業会(CIPA)が毎月出しているデジタルカメラの最新の統計(10月分)を見てみると、日本向けのデジタルカメラの総出荷額で唯一、前年同期比100%を超えている成長ジャンルがミラーレス一眼だ。
一眼レフ並の高画質で写真を撮ることができ、かつコンデジほどではないものの、結構コンパクトで邪魔にならない重さが魅力。コンデジやスマホよりはかさばるものの、十分にきれいな写真が撮れる。
ミラーレス一眼と言っても、フルサイズセンサーを採用した本格的なモノからライトな感覚で使えるモノ、小型ながらも持つ喜びを味わえる造りのいいモノまで多種多様。ただし、共通するのは、どれも一眼レフよりは小さく軽く、持ち運びしやすく、撮影者の意図する通りに撮れる機能が満載されている。
今回はそんなミラーレス一眼の最新モデルをチェックする。
全然手ブレしない! AFも高速化した
ソニー「α7II ILCE-7M2」
フルサイズ素子を採用するミラーレス機「α7」の次世代モデルかつ上位モデルの「α7II」(ILCE-7M2)が登場。12月5日に発売されたばかりの新製品だ。ボディーのみの実売価格は20万円前後だ(なお、今回試用した機材は外観が最終版ではない。ここで掲載する写真と実際の製品の外観は異なる場合があるのであらかじめご了承願いたい)。
撮像素子は数値こそ同じ2040万画素だが、「II」の最大の特徴がセンサーシフト方式の5軸手振れ補正を内蔵した点だ。これにより、シャッタースピード4.5段分の補正が可能になって手ブレの心配が大幅に減った。
実際に撮っている時に、多少周囲が暗くなって(フルサイズ素子で高感度にも強いから)感度を上げよう、と考える間もないほどに手ブレしにくくなっている。
また、AF関係もスペック上は変化がないものの、従来のα7よりも格段に速度が向上している。被写体の位置検出と胴体予測アルゴリズムの改良で従来比でAFレスポンスが30%、追従性が約1.5倍に向上しているらしく、迷いが少なく素早く合焦する。
外観は基本デザインに変更はないものの、結構雰囲気が変わった。特に、塗装がシボ加工風のツヤ消しになったことで高級感が大幅に向上している。
カスタマイズ性も向上。従来機は9つのボタンに46の機能を割り当てることができたが「II」では10のボタンに56の機能を割り当てることが可能になっている。
ほかにも、シャッターボタンの位置がグリップ上に移動するなどの操作性の向上も大きい。
(次ページに続く、「α7II ILCE-7M2の画質をチェック!」)
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