カバーストーリーの「落ち目のウィキペディア」(表紙では「ウィキペディアの衰退」)は、米誌MIT Technology Reviewの10–11月号に掲載された「The Decline of Wikipedia」の翻訳です。日本ではウェブ版WIREDが11月27日に「Wikipediaが岐路に立っている?」とする紹介記事を掲載。MSN産経ニュースやライブドアニュースに配信され、ツイッターでも話題になりました。記事は米国視点で描かれていますが、グーグルトレンドで国内の「Wikipedia」「ウィキペディア」の検索ボリュームを調べると、日本でもウィキペディアのピークは2007年1月にあり、以降は下り坂の傾向です。2013年9月には、日本国内の検索ボリュームもピーク時の13%にまで減っていました。
ウィキペディアの衰退を時代のせいにするのは簡単です。では、皆さんの企業サイトはどうでしょうか。ウィキペディア同様、コンテンツを更新する担当者が男性ばかりだったり、新人のウェブ担当者に社内トラブル回避のための長大なルールを押しつけたりして、官僚主義がはびこってはいないでしょうか。世界6位の巨大サイトの存在価値が問われるとき、企業サイトも何もせずに生き残れるはずがありません。マルチデバイスやソーシャル対応も大事ですが、そもそも長い時間をかけてコンテンツを積み上げた自社サイトが立ち往生していないか、本気で点検する時期に差し掛かっていそうです。

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