アプリはJamUp Pro XT、インターフェースはiRig HDがベスト
今回比較した4アプリの中ではJamUp Pro XTがベストと思います。アプリとしての画面デザインの扱いやすさやレスポンスの良さ、モデリングの質の高さのみならず、ライブでの取り回しの良さなども含めると抜群でした。値段の面でもお買い得感があり、もともと良かったものがアップデートでさらに磨かれたというのも大きいです。
今回新たに扱った2アプリはどちらも部屋での使用に向いたデザインでしたが、AmpKit+は予算に糸目をつけないマニア向け、PocketAmpは出費を抑えたいライトユーザー向け、といった感じでした。AmpliTubeが将来的なアップデートでどう出てくるか、が個人的には楽しみな部分です。
インターフェースでは各社それぞれの面白いデザインがありましたが、音の面ではやはり30pin/Lightning接続のiRig HDがダントツですね。価格も飛びぬけていますが「音作り」というものを真剣に考えた時に、いかにロスを減らし、ノイズを少なく信号をきちんと入れるかは重要です。インターフェースをおろそかにしてはそもそも「音作り」という行為自体が成り立ちません。
次点ではAmpKit Linkがイイと思います。ライブステージなどでMIDI機能を使いたいという時には、AmpKit Linkをヘッドフォンジャックに挿し、iRig MIDIと併用するのが現状のベストでしょうか。これからiRig HDを超えるようなインターフェースが出てくるとさらに面白くなりそうですね。
藤村 亮(ふじむら りょう)
1981年埼玉県生まれの音楽家。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年にベルギーのインディーズレーベルと契約を交わし"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国で行われるJ-Musicイベントなどにゲスト参加。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度に渡るライブツアーを行なう。2013年4月、ロックバンド"流天"を結成。ヴォーカルとギター、作詞作曲を担当。愛用のIbanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックジプシー。
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