トリプルスピードを実現する業界初のハイエンドスイッチ
100GbEを96ポート搭載!SDN対応も先進的なArista 7500E
2013年06月12日 06時00分更新
6月11日、アリスタネットワークスジャパンは100/40/10GbEに対応したハイエンドスイッチ「Arista 7500Eシリーズ」を発表。ソフトウェアで実装される先進のSDNにも磨きをかけつつ、ビッグデータ、HPC、、クラウド、VDIなどさまざまな用途に対応する。
トリプルスピードを実現するモジュラー型スイッチ
Arista 7500Eは、同社でハイエンドとなるモジュール型プラットフォームで、11Uで8スロットを備える「Arista 7508E」と7Uで4スロットを搭載する「Arista 7504E」が用意されている。初のトリプルスピードを謳っており、7508Eは10GbEを最大1152ポート、40GbEを288ポート、100GbEを96ポートを搭載できる。スイッチング能力は30Tbpsで、L2やL3のテーブルサイズも大幅に拡張しているという。

11Uで8スロットを備える「Arista 7508E」
データセンターでの作業や冷却に配慮し、ポートや電源インレット等はすべて前面に搭載しており、前面吸気・背面排気する構造になっている。100GbEはコスト効果の高い100BASE-SR10を採用しており、論理的に複数の40GbEや10GbEのリンクとして利用する機能も提供する。
米アリスタネットワークス ビジネスデベロップメント&アライアンス担当 バイスプレジデント エド・チャップマン氏は、「アナリストの話を総合すると、ハードウェアで2年、ソフトウェアでは10年先行しているという評価を得ている」とアピール。また、価格面でも「競合に比べて、90%以上の低価格を実現している」とのことで高い競争力を持つという。

米アリスタネットワークス ビジネスデベロップメント&アライアンス担当 バイスプレジデント エド・チャップマン氏
トリプルスピードのサポートということで、それぞれのインターフェイスの導入状況も気になるが、チャップマン氏は「現状はコスト面のネックがあり、100GbEより40GbEの方が導入。10GbEはサーバー集約、40GbEはアグリゲーションで使われる。今回、100GbEで革新的なプライシングを導入しているので、より導入が進むだろう」と述べた。
先進的なSDNへの対応
同社の強みは、いち早くSDNへの対応を進めた「Arista EOS」のソフトウェアにある。新バージョンでは、ハードウェアによるワイヤスピードのVXLANをサポートするほか、最大64ウェイのL2/L3パスのネットワークを実現。10万台のノード、100万の仮想マシンを収容可能な大規模なSDNネットワークを構築できる。また、Hadoopの通信でのリンク切れを排除するRAIL(Rapid Automated Indication of Link-Loss)、パケットロスにシビアなアプリケーションのためのロスレスパフォーマンス、高い信頼性を確保するトラフィックモニタリングなど数々の先進的な機能を搭載する。なお、OpenFlowに関しては、現状1.0をサポートしており、今後1.3への対応も進めるという。

SDNに対応したソフトウェアの特徴
元シスコというチャップマン氏は、6912ポートの10GbEを持つ大規模なL2/l3ネットワークをベースに、競合となるCisco Nexusとラックスペースや消費電力を比較。これによると、ラックユニット(RU)ではCisco Nexusが342RUに対し、Aristaは166RU。ポートあたりの消費電力では、Cisco Nexusでは31.7Wなのに対し、Aristaは3.8Wで済むという。「競合にはまねできないスケーラビリティを実現する」(チャップマン氏)。
出荷は同日からスタートで、明日からのInterop Tokyo 2013でも出展される。価格は2000万円から。

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