OpenFlow/SDNの波が来た 第13回
世界初を謳う仮想ルーターでのIPv6ルーティングにも対応
NEC、OpenFlowコントローラー強化と新スイッチを発表
2012年12月13日 06時00分更新
12月12日、NECはOpenFlowによるネットワーク制御技術である「ProgrammableFlow」に対応した製品「UNIVERGE PFシリーズ」を大幅強化と新製品投入を行なった。プログラマブル・フローコントローラー(PFC)の機能を強化するとともに、プログラマブルフロー・スイッチ(PFS)の新製品2機種をリリースした。
コントローラーの「UNIVERGE PF6800」では、まず回線の通信復旧時間を従来の約10分の1に短縮した。従来のOpenFlow 1.0準拠のコントローラーでは、回線に障害が発生した場合、スイッチに対し、その回線を通るデータごとに経路の切り替え指示を行なわなければならなかった。今回の機能強化ではコントローラーからの指示を1つにまとめることにより、スイッチによる高速な経路切り替えが可能になった。これによって通信復旧までの時間が約1/10に短縮されたという。
また、VTN(仮想トンネル)上の仮想ルーターでIPv6ルーティングが可能になった。これにより、セグメントをまたがったIPv6通信が実現。さらに、今までVTNの設定時に必要だったPFSでのVLAN設定を集中的に行なえるようになり、組織変更やフロア移動の際のネットワーク変更の設定工数が大幅に削減される。
プログラマブルフロー・スイッチ(PFS)としては、OpenFlow対応 8ポート10GbEスイッチ「UNIVERGE PF5248」、24ポートのギガビットスイッチ「UNIVERGE PF5220」の2機種がリリースされた。価格はUNIVERGE PF5248が215万円~、 UNIVERGE PF5220が139万円~となっている(税別)。
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