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スイッチでデータセンターが変わる 第61回

スイッチとコントローラで構成

NEC、OpenFlowで制御できるUNIVERGE PFシリーズ

2011年03月10日 06時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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3月9日、NECはネットワーク制御技術「OpenFlow」に対応したネットワーク製品「UNIVERGE PFシリーズ(プログラマブルフロー)」の販売開始を発表した。OpenFlow対応製品の販売は、NECが世界初という。

 OpenFlowは、スタンフォード大学を中心に、シスコシステムズやHP、ジュニパーネットワークスなどが参加するコンソーシアムが規定する技術とインターフェイスの総称。NECは、コンソーシアム設立当初から参画しており、スペック策定や標準化の推進に積極的に関与している。

当日行なわれた発表会でOpenFlowの意義を開設するNEC執行役員 保坂岳深氏

 現在のスイッチやルーターは、宛先のMACアドレスやIPアドレスでパケットの転送先を決める。これに対してOpenFlowでは、宛先/送信元双方のMACアドレスとIPアドレス、ポート番号などの組み合わせによって定義される「フロー」を元に通信トラフィックを識別。そのトラフィックのポリシーに基づいて経路を決定し、パケットの転送を行なう。

 NECでは、OpenFlowにネットワーク仮想化や状況の可視化を可能にする機能を加えた技術を「ProgrammableFlow(プログラマブルフロー)」と命名。実際にパケットの転送を行なう装置を「プログラマブルフロー・スイッチ」、これを集中管理・制御し、ポリシーの配信などを行なう装置を「プログラマブルフロー・コントローラ」と呼んでいる。

 今回発表されたプログラマブルフロー・スイッチは、10/100/1000BASETE-TXポート×48、10GBASE-Rポート×4を内蔵した製品で、外見は既存のスイッチそのもの。一方のプログラマブルフロー・コントローラは、同社の2Uサーバーに専用のソフトウェアを搭載した製品となる。

OpenFlowを搭載した「UNIVERGE PFシリーズ」

 製品の価格は、プログラマブルフロー・スイッチが250万円から、プログラマブルフロー・コントローラが1000万円から。販売ターゲットは、主にデーターセンター事業者となる。

 同日にNEC本社で行なわれた発表会では、プログラマブルフロー・スイッチを2台(冗長構成)と、4台のプログラマブルフロー・スイッチで構成されたネットワークを用意。経路の一部に輻そうが発生した場合、特定の通信だけを別の経路に分けるデモを行なった。続いて、5台目のプログラマブルフロー・スイッチを追加し、既存の4台とLANケーブルで接続。すると、管理画面のネットワーク構成図に自動的に5台目が追加され、経路が自動生成される様子も実演された。

 既存のネットワーク技術では、輻そう発生時に特定の通信だけ経路を自動的に変えるのは難しく、また、スイッチを追加してネットワーク構成を複雑にすると、ループ防止などで使われない経路がでてしまっていた。しかし、プログラマブルフローでは、こうした問題は生じないという。

プログラマブルフロー・スイッチと4台のプログラマブルフロー・スイッチのスペック

 両製品の出荷時期は、5月上旬の予定。今後2年間にワールドワイドで200システムの販売を目指す。

 OpenFlowはオープンな規格であり、コンソーシアム参加企業間で相互接続検証も行なう。ただし、本製品が世界初ということもあり、NECでは、当面は自社製品のみによる構成を想定してとのこと。

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