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すべて見せます! 「iPhone 5」&「iOS 6」総力特集 第34回

徹底レビュー! 「iPhone 5」の実力を探る【カメラ編】

2012年10月16日 10時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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“見たまま”のチューニングを採用

 従来同様iPhone 5には、スタンダードやポートレートなど、デジタルカメラによくある撮影スタイルの設定はなく、基本的に写真は“見ているまま”に近づけるチューニングがなされているようだ。実際に一定光量のある場所で撮影してみると、ホワイトバランスの設定にこだわっているのが分かるハズ。だいぶ気軽に撮影できるカメラになった印象が強い。暗所はさすがにノイジーだが、iPhone 5で見る分には特に不満はないものになる。

 また、発色がかなり強化されており、掲載した色鉛筆の写真を見ても主立った階調が出ているのが分かるだろう。さらに、「Retinaディスプレイ」の色再現性がよくなったことで、iPhone 5上で見た場合とPC用ディスプレーで見た場合の色のズレがほとんどなくなっているのもチェックポイントだ。

 実際のところ、カラーキャリブレーションしたPC用ディスプレーでiPhone 4Sで撮影した写真画像を見ると、悲しい結果になることが多かったため、筆者としてはこの部分が一番うれしかったりする。

掲載した写真についての注意

 今回掲載した画像のうち、「iPhone 5」で撮影した写真については、縮小せずにそのまま利用している(ただし、PNG形式からJPEG形式に変換)。このため、サムネイル画像をクリックすると、解像度3264×2448ドットまたは2448×3264ドットの画像が表示されるため、閲覧の際には注意してほしい。

色鉛筆での階調チェック。赤系と緑系の色に注目してほしい。不自然に塗っている感じはない。光源はハロゲンライト。色温度3100k。ホワイトバランスも賢くなった印象だ

順光写真。タップフォーカスで花に合わせて撮影したところ、ほぼ見たままの状態になった。写真知識があるといろいろ語りたくなるかもだが、ほとんどのユーザーは“気軽に撮って、目で見たままの写真を見たい”なので、正しいチューニングといえる。この辺りはコンパクトデジタルカメラと同じ方向性だ

やや逆光時。ダイナミックレンジが広くなったことで、微妙な影もちゃんと記録されている

逆光時。ワザと直射光をかすらせてみた。逆光でも真っ暗にならないよう自動的に補正される

東京駅に薄く光が当たっている状態での撮影。これも無理に上げず、見ている状態に近い絵になった

曇りの状態になると、シャッター速度は遅くなりやすい。これはISOをなるべく低くするためで、東京タワーの写真のシャッター速度は1/24。手ぶれ補正機能はビデオのみなので、ちょっとがっしり構えよう

曇りの状態では、意外と明るくてもシャッター速度は二桁であることが多い。写真はシャッター速度1/20。逆手に取れば車中からの写真はおもしろくなるが、助手席から風景を撮りたい場合は、天候に注意しておこう

基本絞りは開放状態と思っておくといい。写真は十分に光量のある状態だが、F2.4のままだった。またそのほかの写真も含め、意外と被写界深度の浅さ……軽くボケがでやすいのも分かる


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