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OpenFlow/SDNの波が来た 第11回

NTTデータのHinemosからPica8のOpenFlowスイッチを制御

NCLCとNTTデータが目指す「使えるOpenFlow/SDN」

2012年08月29日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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8月28日、エヌ・シー・エル・コミュニケーション(以下、NCLC)およびNTTデータはSDN(Software-Defined Network)分野での提携を発表した。Pica8のいち早く国内に投入したNCLCがNTTデータと組んで、使えるOpenFlow/SDNを目指す。

HinemosからPica8スイッチを制御

 発表会で登壇したNCLCの関根尚氏は、同社のOpenFlow/SDNへの取り組みを説明した。柔軟で拡張性の高い仮想ネットワークを実現するOpenFlow/SDNは、クラウドの基盤技術として期待されているが、同社は2012年3月にOpenFlowの標準化団体であるONFに参画。その後、コモディティ化されたOpenFlowスイッチを展開するPica8(ピカエイト)社と代理店契約を締結した。「多くのベンダーがOpenFlowスイッチを発表しているが、プロトタイプが多く、実際に商用サポートしているのは弊社とあわせて3社だけ」とのことで、市場に先駆けてPica8スイッチを投入。すでに国内の大学やデータセンターなど16サイトでOpenFlowの実証試験プロジェクトがスタートしているという。

NCLC 代表取締役 関根尚氏

 6月にはInterop Tokyo 2012で最大規模のOpenFlowデモンストレーションや講演を実施。そして、今回NCLCはNTTデータと提携し、同社のネットワーク管理ツール「Hinemos」のソリューションパートナーとなり、商用レベルのネットワーク仮想化ソリューションを提供する運びになった。

NCLCの仮想ネットワークソリューションの概要

 具体的にはHinemosの仮想ネットワーク管理オプションを用いることで、Pica8のOpenFlowスイッチに対して制御を行ない、経路や帯域の制御を容易に行なえるという。現状、OpenFlow/SDNにおいては、仮想マシンをグループ化するオーバーレイ方式とOpenFlowのコントローラー/スイッチを用いるホップ・バイ・ホップ方式が提供されているが、関根氏は「Niciraのようなオーバーレイ方式は、導入が容易だが、帯域幅のチューニングやトラフィックエンジニアリングなどの実現が難しい」と指摘。これに対して、NCLCはHinemosのコントローラー機能とOpenFlowスイッチによるホップ・バイ・ホップ方式を採用したという。また、Hinemosの「VM管理オプション」を用いることで、仮想マシンの操作や管理まで可能になっており、データセンターやクラウド環境のトータルな運用管理が実現するという。

 具体的なSDNソリューションとしては、マルチパス環境において経路や帯域の最適化を行なうトラフィックエンジニアリングのほか、コンバーターやパッチパネルのようなL1レベルのエミュレーション、ファイアウォールやロードバランサー、IDS/IPSなどの付加機能などが挙げられるという。

 Hinemosの基本ライセンス、VM管理オプション、仮想ネットワーク管理オプションを組み合わせたライセンス費用は、初年度で620万円~(税別)で、このほか規模に応じたPica8スイッチが必要となる。

NCLCの仮想ネットワークソリューションのライセンス価格

 関根氏は、「マルチテナントネットワークの自動運用や障害検知や経路切り替えなど、弊社のノウハウを元にしたコンサルティングやソリューション提案に注力していきたい」とアピールした。

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