7月26日、デルは40GbEに対応したブレード型スイッチ「Dell Force10 MXL 10/40GbE」を発表した。サーバー仮想化のコンセプトをネットワークに持ち込む同社のアーキテクチャーを補完し、ビッグデータやクラウドなどの需要に応える。
ブレードに搭載できる40GbEスイッチ
Dell Force10 MXL 10/40GbEは、デルのブレードサーバー「M1000e」に装着するブレード型スイッチで、32ポートの10GbEのほか、4つのスロットにQSFP/SFP+/1000BASE-Tのモジュールを収容できる。ボックス型スイッチの「S4810」と同等の処理能力を持つほか、旧フォーステンのモジュラー型ソフトウェア「FTOS」を搭載。新たにレイヤー2のマルチパス、複数スイッチのスタッキング、DCB(Data Center Bridge)によるロスレスEthernetをサポートし、FCとiSCSIが混在した環境を実現できる。
発表会において米デル グローバル・ネットワーキング・セールス担当 バイスプレジデント アームガン・アーマッド氏は、仮想化時代の到来によってIT業界でのプレイヤーが大きく変化していること、デルが買収によって製品ポートフォリオを拡充していることなどを説明した。
こうした最新動向に追従すべく、デルもシンプルでオープンな「仮想化ネットワークアーキテクチャ」を展開。「VMwareがサーバーで起こしたことを、ネットワークにおいても起こしていく。アーキテクチャも従来のような3階層ではなく、2階層、場合によっては1階層を推進していく」(アーマッド氏)と述べた。また、フォーステンを買収以降、ネットワーク事業の売り上げも前年から50%増で推移しているほか、四半期ごとに500の新規顧客を開拓しているとアピールした。
フォーステンの技術をデルのサーバーへ
続いて製品の詳細を説明したデル エンタープライズ・ソリューションズ・オーガニゼーション(ESO) APJネットワーキング戦略担当 草薙伸氏は、「フォーステンのテクノロジーを初めてデルのサーバーに統合したメモリアルな製品」とアピールし、ブレード内にスイッチを格納するメリットをアピールした。
まずシャーシ内にスイッチを置くことで、外付けのスイッチに比べ、サーバー間トラフィックが大幅に効率化するというメリットがある。また、Top Of Rackスイッチへのアップリンクに40GbEを利用できるほか、FCとiSCSIなどを統合したコンバージドインフラストラクチャも実現する。さらにサーバー、ストレージ、バックエンドのファブリックにいたるまでエンドツーエンドで包括的な10GbEソリューションを提供。ビッグデータやクラウドでの需要に応えるという。
最小構成価格は109万3399円~。ブレードサーバーと統合されることで、コスト面での恩恵も受けられるほか、統合管理や自動化のメリットも得られるとのこと。決してメインストリームとなる製品ではないが、インフラ系製品を提供するベンダーとしては品揃えとして必須といえる存在のようだ。
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