記者一押し! 13.3インチフルHDにGeForce搭載の
最強UltrabookがASUSから
COMPUTEX会場では多数のUltrabookが出展されているが、その中でも記者が真剣に「買いたい!」と思ったのが、ASUSTeKのIvy Bridge搭載Ultrabook「ZENBOOK Prime UX32」シリーズだ。UX32シリーズは、2011年に先陣を切って登場したUltrabook「UX31」シリーズの後継機だが、多くの面で進化を遂げている。
まず搭載ディスプレーは、13.3インチサイズでフルHD解像度(1920×1080ドット)の高精細なIPS液晶パネルを採用。CPUはCore i7/i5/i3のIvy Bridgeを搭載する。メモリーも6GBを標準搭載する。さらに上位機種の「UX32VD」では、重さ1.5kgで厚さが17mm程度のUltrabookながら、独立GPUの「GeForce GT 620M」(ビデオメモリー1GB)まで内蔵する。
ストレージは24GBのSSDキャッシュ付き500GB HDDと、SSDのみのUltrabookよりはパフォーマンス面で劣るところもあるだろうが、OS起動や復帰にはSSDキャッシュのスピードが生きる。Ultrabookと言えども画面解像度やグラフィックス性能を重視するユーザーにとっては、もってこいの新製品となりそうだ。
ASUSのZENBOOKではもう1機種、「ZENBOOK Prime UX21A」のタッチスクリーン対応版も魅力的な新製品である。こちらも現行「UX21」シリーズの後継機であるが、11.6インチサイズのフルHD解像度ディスプレーを搭載し、そのうえディスプレーには10本指まで検出可能なマルチタッチ対応タッチパネルを装備している。Windows 8レディなUltrabookと言うわけだ。CPUはIvy Bridgeを、ストレージには256GB SSDを搭載する。
ASUSTeKのUltrabookは、例えば米国版と日本版でCPUのグレードなど細かい仕様が異なる場合もあるので、これら新製品がそのままの仕様で日本に登場するかどうかはわからない。しかし、UltrabookでもフルHDが当たり前の時代に入りつつあることを感じさせる。
AcerやギガバイトもGPU内蔵Ultrabookを出展
Ultrabookのほとんどは、インテルCPU内蔵のグラフィックス機能(Ivy BridgeならIntel HD Graphics 4000)を使用している。ボディーの厚みに制約があり、バッテリー駆動時間も重視されるとなれば、基板上のスペースや放熱の配慮、追加のバッテリー消費が必要な独立GPUの搭載には、二の足を踏むのは当然である。
しかし、Ultrabookの製品バリエーションも豊かになるつれて、グラフィックス性能も求めるユーザー(主にゲーマーだろう)のニーズに応えるべく、独立GPUを採用するUltrabookも登場してきた。先述のASUSTeK UX32VDもそのひとつだ。ASUSTeK以外にも、Acerとギガバイトが独立GPUを搭載するUltrabookを出展していた。NVIDIAブースでは実際にこれらでゲームを動かして、そのグラフィックス性能を体験できるようになっている。
ギガバイトの「U2442」は、CPUにIvy Bridge世代のCore i5-3210M(2.5GHz)を、独立GPUには「GeForce GT 640M」を内蔵する。最新のKeplerアーキテクチャーベースのGPUで、Ultrabookに搭載可能なGPUとしては現状最速のGPUとなる。さらに、ディスプレーも14インチで1600×900ドットと、一般的な13インチ級よりも広く高解像度なパネルを採用している。
Acerの「TimelineUltra M3-581T/TG」も、同じくGeForce GT 640Mを内蔵するUltrabookだ。こちらはさらに変わったUltrabookで、なんと光学ドライブ(DVDスーパーマルチドライブ)を標準搭載する「世界初の2スピンドル with 独立GPUのUltrabook」を標榜した製品だ。ディスプレーサイズも15.6インチと広いが、解像度は1366×768ドットである。ディスプレーサイズが大きいので、重さも2.05kgと重いが、厚みは20mmに押さえているという。
これをUltrabookと呼んでいいのかと不思議な気もするが、光学ドライブの非搭載はUltrabookの要件ではないので、問題はないらしい。むしろゲームユーザーには、内蔵光学ドライブがありがたいケースもあるかもしれない。
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