Intelは14日に新CPU「Core i7-3960X」と「Core i7-3930K」を発表、販売を開始した。この2つはいずれもコードネーム“Sandy Bridge-E”で開発されていたCPUで、Sandy Bridge世代の上位モデルとなる製品である。
Core i7-3960Xは型番末尾に“X”が付くことからもわかるように、ウルトラハイエンド製品“Extreme Edition”モデルだ。これまでのExtreme Editionモデルは、2011年2月に発売された「Core i7-990X」なので、約9ヵ月ぶりの更新となる。
両CPUともに物理6コアで、Hyper Threading Technologyにより12スレッドの同時実行が可能。動作クロックはCore i7-3960Xが3.3GHz、Core i7-3930Kが3.2GHzで、どちらも倍率ロックフリーである。共有キャッシュ容量はCore i7-3960Xが15MB、Core i7-3930Kが12MBとなっている。
| 主なCore i7シリーズのスペック | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| モデルナンバー | 3960X | 3930K | 2700K | 2600K | 2500K |
| コードネーム | Sandy Bridge-E | Sandy Bridge-E | Sandy Bridge | Sandy Bridge | Sandy Bridge |
| コア数 | 6 | 6 | 4 | 4 | 4 |
| 動作クロック | 3.3GHz | 3.2GHz | 3.5GHz | 3.4GHz | 3.3GHz |
| TurboCore時 クロック |
3.9GHz | 3.8GHz | 3.9GHz | 3.8GHz | 3.7GHz |
| 2次キャッシュ | 256KB×6 | 256KB×6 | 256KB×4 | 256KB×4 | 256KB×4 |
| 3次キャッシュ | 15MB | 12MB | 8MB | 8MB | 6MB |
| 対応メモリー | DDR3-1600 (4ch) |
DDR3-1600 (4ch) |
DDR3-1333 DDR3-1066 (2ch) |
DDR3-1333 DDR3-1066 (2ch) |
DDR3-1333 DDR3-1066 (2ch) |
| TDP | 130W | 130W | 95W | 95W | 95W |
| ソケット | LGA 2011 | LGA 2011 | LGA 1155 | LGA 1155 | LGA 1155 |
基本アーキテクチャーはSandy Bridgeと同じ
CPUの基本アーキテクチャーはSandy Bridgeと同じ。製造プロセスも32nmで変わらないが、インターフェース周りに大きな変更が加えられている。これにともない対応ソケットが「LGA 2011」に変更され、チップセットはCPUと同時リリースされる「Intel X79 Express」のみに対応する。つまり、これら新CPUは既存のマザーボードでは使えないことになる。
従来のSandy Bridgeとの違いは、CPU内蔵のPCI Express 2.0が40レーンになり、Sandy Bridge世代の16レーンから大幅に増えた。とはいえ、Core i7 990X/980とIntel X58チップセットの組み合わせでも32+6レーンと十分な数があったので、もともとIntel X58チップセットを使ってきたユーザーだと恩恵は薄い。
また、メモリーコントローラーが4チャンネルに増えている。各チャンネルがデュアルチャンネルで動作するため、メモリースロットは最大8つ。今回使用したマザーボードは通常の位置に4スロット、そしてCPUとリアI/Oパネルの間にさらに4スロットの合計8つのメモリースロットが用意されていた。最大搭載メモリー量は今回の資料には記載されていなかったため不明だが、とにかく大量にメモリーを載せたい人には見逃せないポイントとなる。メモリーの種類はDDR3 1600までをサポートする。
チップセットのIntel X79の進化点は、6GbpsのSATA3.0をサポートする。ただし、6Gbpsは2ポートまで、その他は3Gbpsなので、SSDとHDDでSATAポートを使い分ける必要があるだろう。USBは2.0のみだが、マザーボードベンダーは別途USBコントローラを搭載することでUSB3.0に対応してくると思われる。
今回の新CPUと新チップセットのポイントを大まかにまとめると、
- Sandy Bridge初の物理6コア
- メモリースロット最大8基
- チップセットレベルでSATA3.0対応
ということになる。

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