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最新パーツ性能チェック 第117回

Core i7-3960XとX79マザーが放つエクストリームな性能とは?

2011年11月14日 17時01分更新

文● 宇野 貴教

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Sandyで倍率フリーとなれば当然アレ!
気になるOC性能もチェック

 Sandy Bridgeと言えば高いオーバークロック性能を持つことで人気がある。当然、その遺伝子を受け継いでいる新CPUのオーバークロック性能にも期待がかかるところだ。今回検証したCore i7-3960Xは評価キットのエンジニアリングサンプル品ということもあり、製品版とは耐性が異なる可能性があるが、軽くオーバークロックを試してみた。なお、CPUクーラーには、純正オプションの水冷クーラーを使用している。

 オーバークロック方法はCore i7-2600Kなどと同じで、Turbo Boost時の倍率を変更することで行なう。定格クロック数は33倍の3.3GHzだが、初期設定だと12スレッドフル稼働でも3.4~3.5GHzと高めのクロックで動作するため、Turbo Boost時の最大電力設定はかなり余裕があるようだ。なお、このときの温度は室温22度に対し、CPU温度約59度で、水冷クーラーとしてもかなり高めの数値に見える。

定格設定時にIntel Extreme Tuning UtilityでCPU温度と動作クロックのグラフ。12スレッドフル稼働だが、定格よりも0.2GHz高い3.5GHzで動作している

 ここで電圧などの設定はAutoのままで、Turbo Boost時の最大電力を135Wから170W、倍率を40倍(最大4GHz)にブーストさせた。12スレッドフル稼働で5分ほど経過させても問題なく動作したが、このときCPU温度は74度と定格時より15度も上昇している。水冷クーラーでこの数値ということは、相当に発熱していると見て間違いない。
 電圧Autoで4GHz到達はオーバークロック耐性に期待が持てるが、そのかわり超がつくほど強力なCPUクーラーでガッツリ冷やせることが条件になりそうだ。

Turbo Boost Power Maxを135Wから175Wまで引き上げると、全コア4GHzまでオーバークロックできた。ただし、CPU温度は74度とかなり熱くなる

4GHzにオーバークロックしたときのCPU-Z画面

定評のあるSandy Bridge
6コア化でパフォーマンスも不安はない

 アーキテクチャーに変更がないため、ベンチマークの結果は予想通りと言えるもの。ただ、元が定評のあるSandy Bridgeなので、予想通りでも数値は満足度の高いレベルである。パフォーマンスに不安はないが、消費電力の高さは少々気になるところで、CPU冷却には十分な注意が必要になるだろう。
 そのかわりCore i7-3960Xの予想価格が8万6000円前後(990ドル)、Core i7-3930Kの予想価格が4万8000円前後(555ドル)と他CPUと比較にならないレベルだが、最高のパフォーマンスを手に入れたい人であれば損はないだろう。

ベンチ結果は満足度の高いレベル。性能に不安はないが、消費電力と価格の高さが少々気になるところだ

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