ヤフーは10月7日、CEATEC JAPAN 2011の会場において、「Yahoo! JAPAN Day」を開催。同社が提供する最新サービスなどについて説明した。
12時15分から行なわれたセッションでは、Yahoo! JAPANが提供する「Yahoo! Everywhere構想」(Everywhereサービス)について説明した(関連記事1、関連記事2)。
スマホ最適化ページのPVが前年同月比約580%、
UBが約500%の増加
ヤフー R&D統括本部フロントエンド開発1本部開発7部 坂本守隆部長は、講演の冒頭に、東日本大震災の影響について説明。震災に関する情報提供において、TVに次いでインターネットが重視されていたという調査結果を示した。一方、2012年度以降にスマートフォンが本格的な普及期に入り、国内に閉じられていたモバイルインターネットが世界に広がり、生活に密着するものになっていくなどとし、「ヤフーは、2007年から『LIFE ENGINE』を掲げ、インターネットを通じて人々の生活の原動力になるという方針を示してきたが、東日本大震災を通じてそれが間違いではなかったことが認識できた」などと語った。
また、スマートーフォンなどの普及により、2011年7月における最適化ページのPV(ページビュー)が前年同月比約580%増となったこと、UB(ユニークプラウザー)が約500%になったほか、iOSでは約270%、Androidでは約2000%の増加となったことを示しながら、iPhone向けに51種類のアプリケーション、iPad向けにも12機種、Android向けにも18種類のアプリケーションを提供していることなどを紹介した。
さらに、「インターネットにさまざまなデバイスが接続される中で、スマートフォンはキーデバイスとなっていくだろう。ヤフーとしても、スマートフォンを核とした方向へと動いていくことになる」とした。
「LTEおよび高速Wi-Fiの広がり、HTML5およびクラウドといった新たな技術がマルチデバイス化を進展させることになり、近い将来には、どのデバイスからアクセスしても同じ状態で見られるようになる。人々が意識する/しないにかかわらず、インターネットが生活の中に入り、インターネットに接する時間が増加していく。
ヤフーにしてみれば、人々のインターネット利用時間の多くを、どうやってヤフーで使ってもらうかが重要になる。そのためには、生活者、利用者のためのインターネットサービスを、多くの企業と一緒になって作っていきたい」などとした。
また、「マルチデバイス化により、インターネットを通じて得られる情報がさらに膨大になり、情報収集で迷う人、情報を探す人が増加し、ポータルの重要性が高まると考えている。そこにヤフーの役割がある。ポータルの重要性を再認識し、ボータルの新たな価値を創造する必要がある。生活者のため、日本の復興のためのインターネット利用のために、多くの企業とともに新たなビジネスモデルを作りたい」と、同社のEverywhereサービスに関する基本的な姿勢を示した。

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