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ASCIIも出展&全力取材! CEATEC JAPAN 2011レポート 第14回

震災後の日本は“蓄電型クルマ社会”になるか

2011年10月06日 20時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 「クルマは運転できる蓄電池になる」

 CEATEC JAPAN 2011では、東日本大地震の経験から「災害に強い」が1つのテーマになった。家庭用の蓄電池や、ソーラーパネルなど自家発電にも注目が集まっている。それを“クルマ”を中心にライフスタイルとして見せたのが日産自動車だ。

 日産ブースにあるのは、6本の足を伸ばした巨大な八面体、「NSH2012」(写真)。名前もロボットのようだが、これは“家”だ。家にはソーラーパネルが設置され、電気自動車「リーフ」と接続されている。「LEAF to Home」という仕組みだ。

 「昼間: ソーラーパネルで自家発電、自動車のバッテリーを充電する」
 「朝晩: 自動車のバッテリーから家に給電する」

 そんな「自給自足型」のライフスタイルを提案する。リーフ1台のバッテリーは24kWh、家庭用の6kWh蓄電池約4台分にあたる。リーフは約376万円(エコカー補助金適用で約300万円)。家庭用蓄電池の価格が1本100万円強と考えれば、それなりに“安い”といえる。

 電力は「パワーコントロール・システム」(PCS)で分配し、分配された電力は「ホームエネルギー・マネジメントシステム」(HEMS)という管理システムで調整する。消費中/充電済の電力を確かめ、直流(車)/交流(家)を変換し、効率的に電気を使う仕組みだ。

 日産はそのLeaf to Homeモデルをベースに、NTTドコモ、NECとともに「スマートシティ」(自立・分散型エネルギー社会)構想を提案した。「災害に強い国づくり」の柱にすべく、政府に協力してほしいとラブコールを送っている。

「LEAF to Home」。ソーラーパネル付きの住宅に電気自動車(LEAF)がくっつき、「蓄電/充電/給電」をする仕組み

車庫のように家の下に自動車が入り、ガソリンスタンドのようなPCSを通じて家に給電する

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