2010年はパソコンの分野でも「3D元年」という言葉が目立つ年だった。液晶シャッター式専用メガネを用いるフレームシーケンシャル方式の3D表示が、パソコンでも比較的容易に実現できるようになったからだ。
3月8日に発表された新しい「VAIO F」シリーズは、第2世代ともいえる改良型の3D表示機能を備えて登場した。その実力やいかに?
今までにない斬新なスタイルを採用
新VAIO Fの店頭モデル「VPCF219FJ/BI」は、1920×1080ドット表示のフルHD対応16.4型ワイド液晶ディスプレーを搭載する、大型のノートパソコンだ。ディスプレー天板には上質な光沢塗装がされ、中央には大きくVAIOのロゴが刻まれている。全体的に鋭角を強調したフラットなデザインが採用されており、硬質な石板のような印象を受ける。
特にキーボードやパームレスト部分が特徴的だ。キーボードはいわゆるアイソレーションタイプで、テンキーも装備している。最近のノートパソコンではそれほど珍しくはないが、ベゼル部がなくキー周囲の本体ベースと高さがそろっていて、水面から踏み石が頭を出しているようにも見える。パームレスト部も同様で、石版が浮かんでいるように出っ張っている。
各種インジケーターランプや、キーボード右上にある「3Dボタン」(後述)などの機能ボタンもデザインと調和していて、デザインそのものは斬新である。ホコリが目立ってしまうのは仕方ないとしても、置いておくだけでも高級感がある。
フットプリントが幅398.5×奥行き271.5mm、質量約3.4kgという本体サイズからしても、頻繁に持ち運ぶものではないのはわかるが、デザイン的にも設置場所から動かさない省スペース機であることが明確だ。
側面のスタイルも徹底している。前側は高さ35mmで、後方は45mmのくさび形。このようなデザインにしたことで、液晶ディスプレーを開いたときに、ディスプレー部が後方に沈み込むように動くのがいい。
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