大切なのは「インターナショナル」
―― もうひとつのポイントはインターナショナル対応ですね。YouTubeには英訳された歌詞が入っていて、海外のリスナーを意識している(YouTube)。
キャプミラ 訳詞は蛍石さんという方にお願いしたんです。海外の曲を日本語訳したり、日本語の曲を英訳したりされているんですが、ちゃんと詩的に解釈しつつ、きれいに訳す方なんです。
―― 以前からボーカロイドの曲は海外でも人気ですよね。海外のリスナーがニコニコ動画からYouTubeに転載して、ローマ字で発音をつけたり、訳詞をつけていたりする例もあるし。
キャプミラ YouTube対応は最初からやっていれば良かったと思いました。海外の方で今回の僕の涸れ井戸スイミングをTwitterで紹介してくれている人がいて、「これはキャプテンミライのノン・ボーカロイド作品だ」みたいなことを言ってくれてるんですよ。
―― それはすごいですね。
キャプミラ 僕がボーカロイドをやっていることも分かっているし、しかもノン・ボーカロイドでリリースしたということまで認識しているんですよね。
―― そういえば海外にYouTube型のアダルトサイトがあって、日本のアニメは「Hentai」とか、いろんなカテゴリーがあるんですけど。その中に「3D」っていうカテゴリーがあって、つたない3DCGばっかりなんですが、これが割と人気らしい。僕なんかはそれでナニをどうするのかと思うんですが。
キャプミラ そこは僕とか四本さんはわからない世界かも知れないけど、今の若い世代はちっちゃい頃からゲームがポリゴンだったり、アニメもCGをベースにしたものだったりで、見慣れていると思うんですよ。僕らの世代でもマンガなら分かりません?
―― うん、それで慄然とするわけですが、おそらく3DCGの性表現に興奮する感性と、合成音に対して人格を妄想する感性は同じなんですよ。
キャプミラ それは日本人独特の感性でしょうね。機械でイラストなんだけど、そこに霊を感じるというのは。からくり人形とか、八百万の神が宿るみたいなことで。
―― そういう土壌を海外のリスナーは面白がっているような気もするんですよ。だとするとインターナショナル対応って、英語がうまく歌える歌えないの話じゃないかも知れない。現状でも日本語のままで通じてるんで。
キャプミラ ああ、なるほどねえ。
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