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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第9回

LEDバックライト採用など、内容を一新!

さらに実力を高めたREGZA第二章「47Z1」の実力

2010年07月06日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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CELL REGZAゆずりのスピーカーユニットにも注目!

音質を調整できるグラフィックイコライザー。低音/中音/高音を±10の範囲で調整できる

音質を調整できるグラフィックイコライザー。低音/中音/高音を±10の範囲で調整できる

 本機では音質にもこだわっている。これもCELL REGZAの開発経験が生かされている。開発陣としても、薄型テレビの音質の具体的な目標ができたことで、開発はしやすくなったのだろう。

 基本的には使用するスピーカーユニットの品質向上。従来機はデザイン的な意味で下向きに配置されていた(前面に画面以外のものを極力見せないようにするため)が、本機では前方向きの配置となり、ストレートに音が出るようになっている。

音響パワーイコライジング「CONEQ」のオン/オフ切り替えも可能。音の質感や明瞭度に違いが出るようだ

音響パワーイコライジング「CONEQ」のオン/オフ切り替えも可能。音の質感や明瞭度に違いが出るようだ

 さらに、スピーカーの周波数特性をフラットにする音響パワーイコライザー「CONEQ」も採用。これは、スタジオなどのプロの現場でも使われている音場補正のための技術。

低音強調は「おまかせ」と「オフ」が選べる。「おまかせ」の場合は音量レベルなどに応じて最適な低音レベルに調整される

低音強調は「おまかせ」と「オフ」が選べる。「おまかせ」の場合は音量レベルなどに応じて最適な低音レベルに調整される

ヘッドホンも音質モードを切り換えられる「通常モード」はストレートな音質。「親切モード」は声などを聞き取りやすくするモードだ

ヘッドホンも音質モードを切り換えられる「通常モード」はストレートな音質。「親切モード」は声などを聞き取りやすくするモードだ

 基本的な音質の改善に加え、高精度な補正も加えることで、より自然でクリアな音質を実現している。もちろん、身体を震わせるような重低音などはホームシアター機器には及ばないものの、薄型テレビとしては立派な音になっており、テレビ放送などなら、内蔵スピーカーで十分と言ってもいい。

 これまでのテレビ内蔵スピーカーでは、声だけはきちんと聞こえるように仕上げた、ナローレンジな音になることが多かったが、本機では2ウェイ構成になったこともあり、音楽再生でも不満を感じないほどに周波数帯域が広がっている。なによりも、いかにも小さい箱で鳴っているような詰まった感じがしない伸びやかさがよい。

 CONEQによる改善効果もあるだろうが、スピーカーボックスの構造や強度もきちんと見直して、スピーカー部自体の実力を向上させているからこそのしっかりした音だ。こちらにも数々の調整ができるので、好みによって音質を追い込むこともできる。

 というわけで、画質/音質の基本的な実力の高さに加え、ネットワーク機能も充実しているなど、従来以上のレグザ最上位モデルとしての高い実力をきちんと継承している。

 実力的にはかなりお買い得と言っていい。このあたりもZ系シリーズの良さを引き継いでいる。今後は、さらに上のモデルとして、「3D CELL REGZA」や「3D REGZA」(仮)が登場すると思われるが、そうなった後でも2D最高画質モデルとして、本機の価値は揺るがないだろう。

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