1月末に発表されてから実に4ヵ月、アップルの「iPad」がようやく日本でも発売された。予約開始当日にウェブサイトで注文し、本当に発売当日に来るのかとドキドキしていたが、前日には出荷の連絡があり、発売日の夕方には無事手元に届いた。宅配便をこれほど待ちわびたのも久しぶりだ。
ちなみに購入したのは一番安いWi-Fi版の16GBモデル(直販価格4万8800円)。この後、新型「iPhone」の発売が控えているらしいということで少しでもコストを抑えたかったのと、正直なところどれだけ使うか分からないといった理由から、もっとも安価なモデルを選択した。
このiPadの使い方として現在大いに盛り上がっているのが電子書籍ビューワーとしての利用方法だろう。iPadに本を保存しておけば、いつでも好きなときに好きな本を読むことができる。
1冊2冊ならともかく、数冊の(紙の)本を持ち歩くとなるとそれなりの重さになってしまう。しかしiPad+電子書籍の組み合わせなら、680g(Wi-Fiモデル)で済んでしまうわけだ。さらにノートPCとは異なり、楽なポジションで文字を追えるのも快適。
もちろん、iPadは本を読む以外にもさまざまな使い方ができる。本連載では、そうした使い方の中でも特に音楽を聴いたり、あるいはビデオを見たりするというAV機器としてのiPadに着目してレビューしてみたい。
意外と使える内蔵スピーカー
初めてiPadに接したとき、まず感動したのは液晶ディスプレーの表示品質の高さだ。9.7型で1024×768ドットの解像度を持つIPS液晶であり、明るさ、コントラストが十分な上、階調再現性や発色もよい。
解像度は決して高くはないが、HD動画、あるいは高解像度で撮影したデジタルカメラの写真もしっかり堪能できる。PDFなどを表示し、画面上の文字を読むのも苦にならない。
この画面の美しさに加え、ハードウェア的にもう1つ注目したいのは内蔵スピーカーだ。iPhoneやiPod touchにもスピーカーは搭載されているが、音量が十分ではないという問題があった。
しかしiPadのスピーカーは、うるさいと感じられるくらいまでボリュームを上げられる余裕がある。自宅で「YouTube」などの動画を再生するといった場面において、特に音質にこだわらないのであれば内蔵スピーカーで十分、というケースは多いのではないだろうか。

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