円盤形ディフューザーパネルで音を360度に拡散
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中央の板がディフューザーパネル |
スピーカーユニットは2WAYシステムになっている。おもしろいのはその配置で、本体のコントロールユニット直下に下向きの20mm/12Wのツイーター、その下に上向きの56mm/16Wのウーファーがあるという構造になっている。
その間にあるのが音を360度に広める「ディフューザーパネル」。このパネルは中央が上下に盛り上がっており、スピーカーユニットから出力された音がこの山に反射して拡散するようになっている。
音質は低音の腰が弱い一方、高音はスッキリした伸びやかな音を聞くことができる。そもそも音の数自体が少ない楽曲、あるいは各音域ではっきりと楽器が分かれるクリアなサウンドには向いていると言えるだろう。ジャンルで言えば、ポップス系、あるいはテクノ系の音楽は向いているように感じた。
一方、例えばツインギターなど同音域の中で複数の楽器が複雑に絡むような楽曲の場合、個々の楽器がキレイに分離せず、濁った印象を受ける。低音の響きが弱いことも含め、ロックなどを迫力を持って聴きたいといった用途には向いているとは言いづらい。
実際に聴いていておもしろいのは、スピーカーに対してどの向きで聴いても、あまり印象が変わらないということ。ステレオスピーカーの場合、当然リスニングポイントを意識せざるを得ないが、RDP-NWV500はスピーカーの位置を気にせず、好きな場所で音楽を楽しめるのはメリットだと感じる。ただ、構造上ステレオスピーカーで聴くように音の広がりは期待できない。
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ちなみに320ml容量のタンブラー(右)と並べてみた |
このように考えていくと、じっくりと音楽を楽しむためのスピーカーというより、BGM的に気軽に音楽を流すためのスピーカーだと感じた。
そういった用途で考えた場合、大きなメリットになるのはとにかく気軽に使えるということ。自動車で聴くならカップホルダーに突っ込んでおけばよいし、屋内であれば付属のドックにウォークマンとスピーカーを差し込めば、コンパクトなオーディオシステムとして機能する。
音質云々よりも、こうした気軽に使えるオーディオシステムであることが、RDP-NWV500の魅力と言えるだろう。

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