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コスト削減100本ノック 第25回

ペーパーレスで目に見えないコストを削減する

【25本目】給与明細から始める年間46万円のコストカット

2010年01月06日 09時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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多くの企業がピッと反応するのは
管理部門スタッフの業務効率改善

 Web給金帳 V3は、給与明細配布のための印刷費や紙代、郵送費といったサプライコストや郵送費といった経費を削減するためだけのものではない。むしろ、給与明細再配布にかかる業務効率を改善するためのツールとして捉えられる。

インターコム 企業情報システム事業部 営業部の仲澤昌記氏

インターコム 企業情報システム事業部 営業部の仲澤昌記氏

 12月10日、インターコムのプライベートイベント「インターコムソリューションフェア 2009」が秋葉原で開催されたが、その会場で、インターコム 企業情報システム事業部 営業部の仲澤昌記氏に話を聞いた。

 「実際、管理部門の人が作業をするコストが下がるということで引き合いがあります」と仲澤氏は語る。同氏は営業畑の方だけあって、実際の顧客と顔をあわせる機会も多い。やはりペーパーレスというよりも、まずは人件費の圧縮効果が企業から注目されるのだという。管理部門の人が給与明細の配布に時間を取られなければ、もっとほかの仕事を割り振れるというわけだ。

管理コスト図

Web給金帳 V3のページで紹介されている管理コストの圧縮図

 Web給金帳 V3のターゲットは、1000人以下の企業。こうした企業では、給与管理専門のスタッフを配置できないことも多い。そうした企業には朗報だろう。実際にWeb給金帳 V3を使っているのは、IT関連企業やサービス業、そして小売りや飲食店が続くという。小売り業や飲食店の場合、パートやアルバイトの入れ替わりも激しいため、管理面でもパソコンで即使えるWeb給金帳 V3は便利といえる。

 また最近では世相を反映してか、派遣業界からの引き合いも増えてきたという。確かに、派遣先に点在するスタッフに給与明細を送るのであれば、紙よりもメールやWebのほうがマッチするだろう。

 そしてまた、海外に拠点を持つ企業の場合は、輸送費のこともあるから、サプライコストも含め、Web給金帳 V3に投資した金額の回収率がグッと上がるのだという。

 現在インターコムでは、従業員数500人の企業にWeb給金帳 V3を導入した場合の削減額モデルを提示しているが、多くの企業で導入後1~2年で回収できるという試算を立てている。

コスト削減例

インターコムが提示したコスト削減例

 Web給金帳シリーズは、2009年10月時点で1085社の導入実績があるという。確かにサプライコストや郵送コストなど、直接目に見えるコストの削減も魅力だが、IT本来の役割である業務効率の改善による人件費のコスト削減も、いま一度注意を払った方が良さそうだ。

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