10万円以下で買えるCore i7/i5マシン
日本HP HP Pavilion Desktop PC e9280jp
Lynnfield搭載のハイエンドパソコンでありながら、驚きの低価格を実現しているのがHPの「HP Pavilion Desktop PC e9280jp」だ。冒頭のように、同社のハイエンドデスクトップ「e9000」シリーズには、Core i7-900番台を搭載する「e9290jp」や、Phenom II X4を搭載する「e9260jp」もラインナップされるなど、CPUバリエーションが非常に広いシリーズとなっている。Lynnfield搭載のe9280jpは、その中でも中核と言ってよい位置づけの製品だ。
つややかな黒の前面パネルが目立つミニタワーサイズの筐体は、横から見ると若干前方が斜めに上がった形状をしている。だが形状以上に特異なのは、内部のマザーボードの配置だ。
一般的なタワー型パソコンは、正面から見て右側にマザーボードを固定し、左のサイドパネルを開けて内部にアクセスする構造となっている。ところがe9000シリーズは、なぜかマザーボードが左側に固定され、右のサイドパネルを開けるという構造になっている。このマザーボード配置には、内部のエアフローを向上して冷却効率と静音性の面で利点があるという。マザーボードの位置が逆だからといって、普段使う上で問題が生じるわけでもないので、ユーザーにとってデメリットはない。
今回紹介する3製品の中では、最も小型なミニタワー筐体を採用しているため、内部空間には余裕がない。普通のパソコンなら筐体が小型というのは利点だが、拡張性を求められるタワー型となると、欠点にもなるのがつらいところだ。
たとえばグラフィックスカード用のPCI Express x16スロットだが、2スロット厚のカードを装着する幅方向の空間はあるものの、長さ方向の空間が足りない。手元のメジャーで計測したが、長さ220mm程度のカードが限界だ。ハイエンドGPUを搭載する大型グラフィックスカードは装着できないと見ていい。グラフィックスカード用のPCI Express電源コネクターも、6ピンが1本あるだけだし、電源ユニットも容量460Wなので、そもそもハイエンドGPUの利用を想定したマシンではないのだ。
注文時に選択できるグラフィックスカードも、最高でGeForce GTS 250(ビデオメモリー1GB)と、今回の3機種の中では非力な方だ。GTS 250は、GPUのグレード的には中の上といった程度。ばりばりのゲーマーやハイエンドGPUファンは満足できないだろう。しかし、今でも大抵の用途で十分な性能を発揮できるので、用途次第といったところか。
HP Pavilion Desktop PC e9280jp の主な仕様 | |
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CPU | Core i7-870(2.93GHz)/Core i7-860(2.80GHz)/Core i5-750(2.66GHz) |
メモリー | 2~8GB |
グラフィックス | GeForce GTS 250/Radeon HD 4850/GeForce GT 230/GeForce GT 220 |
ストレージ | HDD 320GB/640GB/1TB/1.5TBなど、2台まで |
電源 | 460W |
サイズ | 幅170×奥行き420×高さ385mm |
OS | Windows 7 Ultimate/Professional/Home Premium 32bitまたは64bit版 |
価格 | 7万4970円から |
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