エプソンダイレクトが販売する「Endeavor Pro4700」(関連記事)は、Core i7/5/3シリーズのCPUを搭載する高性能デスクトップパソコンである。同社のEndeavor Proシリーズには、最上位モデルとしてロードテストでも紹介した「Endeavor Pro7000」(関連記事)があるが、そのすぐ下に位置するモデルとなる。Core i7/5を搭載するミドルクラスのデスクトップ「Endeavor MR6500」と合わせて評価してみた。
Pro4700の最大の特徴は、画像処理や3D CGなど、重たい処理も軽くこなせる高い処理能力と、高い拡張性やメンテナンス性を兼ね備えたミドルタワーケースの採用、そして、隅々まで気を使ったパーツ構成にある。
今回試用したのは、CPUにCore i7-870(2.93GHz)、1TB HDD×2のRAID 1構成を搭載し、ATI Radeon HD 5750などの高性能パーツを組み合わせた、ほぼハイエンドとも言える仕様のものだ。販売価格は24万円ほどになる。BTO方式で販売されるため、Core i3-540搭載の最小構成ならば10万円強の組み合わせも可能で、幅広いニーズに対応できるのも魅力のモデルだ。試用機の主なスペックは、下記表を参照のこと。
高い拡張性を誇る重量級ケース
Pro4700のミドルタワーケースは、一見すると何の変哲もないケースに見える。本体はクリーム系の白で、フロントベゼル部分は黒に近い紺色となっており、なかなかスッキリとした外観のミドルタワーケースだ。
ところが、持ち上げてみるとその重量感に、このケースが「ただ者ではない」ということを直感するはずだ。重さは約17kg以上(パーツ構成により変動する)とのことだが、オプションのキャリングハンドルも取り付けられていたので、設置は思ったよりも楽だった。デフォルトはキャリングハンドルありだが、不要ならなし構成での注文も可能だ。なお、オプションにはキャスターも用意されている。
Pro4700のケースは、2006年に登場した「Endeavor Pro4000」シリーズから採用されているもので、Endeavorのフラッグシップモデルの顔となってきたものだ。人気と実用性が高いためか、今でも現役で採用されている。
このケースが、ごく普通のミドルタワーケースと最も違っている部分が、HDDベイである。フロントベゼルにあるハンドルを引くと、ケースを空けなくてもHDDベイが開き、そのままHDDの交換などを行なえる。HDDへの配線は、あらかじめベイの奥にある基板へと接続されているため、HDDをそのまま抜き取ったり、差し込んで増設できるので、ケース本体を空ける必要はまったくない。HDDの抜き差しもネジは必要なく、取っ手のついたHDDケースを引き抜いたり、差し込むだけだ。複数のHDDを設置した場合でも、HDD間の隙間が設けられており、風を通すことで冷却されるようになっている。
HDDベイのほかに5インチベイ3基と、3.5インチオープンベイ1基が用意されている。試用機では、HDDベイが2基と5インチベイ1基が使用済みとなっている。
拡張スロットの空きは、PCI Express x16とx1が2本ずつ、PCIが3本となっており、すべてのスロットにフルサイズの拡張カードが取り付けられるよう、レイアウトが工夫されている。ハイエンドグラフィックスカードなどの重量級カードには、カードをがっしりと固定できる固定用のステーも装備しており、動かした際にカードが抜けたりする事故を防止できる。移動で持ち出すときなどに安心の装備である。
Endeavor Pro4700(評価機構成)の主な仕様 | |
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CPU | Core i7-870(2.93GHz) |
メモリー | DDR3-1333 8GB |
グラフィックス | Radeon HD 5750 |
HDD | 1TB(RAID 1 1TB×2) |
光学ドライブ | BDコンボドライブ |
インターフェース | USB 2.0×8、eSATA、10/100/1000BASE-T LAN、PS/2キーボード、同マウス、パラレルポートなど |
電源 | 容量 670W |
サイズ | 幅217×奥行き501×高さ476mm(キャリングハンドル装着時) |
OS | Windows 7 Ultimate 64bit版 |
価格 | 23万6880円(送料別、キャンペーン価格) 「最新QuadコアCPUがお買い得!キャンペーン」 「“Professional” がお得!キャンペーン」 (どちらも2010年4月5日17時まで) |