目指すはブログ業界の「Alexa」
―― Twitterのつぶやきだけでは真意がみえにくいけど、その人が書いたブログと結びつければ理解できるということもありますからね。ただ、個人的に気になるのは、現在の指標だと影響力に偏りが出ることです。はてな界隈で支持されるブログと、世間一般で人気があるブログは少し乖離している気がします。
浜本 そうなんですよね。だから、最終的には一般の人の目線に一致していく方向にしないといけないと思っています。たとえば、今僕が家族にBlogopolisを見せても、「しょこたんのブログがなんでこんなに小っちゃいの?」と言われると思うんですよ。それに対して読者層の偏りがどうのと説明しても「じゃ、使えないじゃん」と言われるだけなんですよね。
―― 一般的な指標に近づけるには、やはりアクセス数を取り込むようになるんですか?
浜本 将来的な選択肢のひとつではありますね。ただし、単に一般化の方向に行くだけではなくて、マイナーな部分の検索性も高めていけたらと思っています。
たとえば、今はBlogopolisに「経済」という大きなエリアがあるんですけど、実際に「『経済』ではなくて『経済学』というカテゴリを作ってほしい。『経済』のエリアを探しても、『経済学』に関係するブログが全然出てこない」という声をいただいたことがあります。マイナーなカテゴリなら取り上げる人も読者も少なくなるから、マップ上で探しにくいのは仕方ないといったらそれまでですけど、そうした要望を拾っていく仕組みは必要ではないかと考えているんです。
そもそもTopHatenarやBlogopolisが多くの方に使っていただけているのは、おそらく、マイナーな部分もある程度掘り下げられるからだと思うんですね。普通なら500位くらいまでしか検索できないところを、「あなたのブログは10万3000位です」と正確な位置を示すことができます。
だからどんな人でも目標を立てることができる。そういう意味でマイナーな部分を拾っているのが強みなので、ブログから取得した本文のデータを利用するなりして、カテゴリの細分化もカバーできるようにしていきたいです。具体的には、Twitterにリスト機能が追加されましたが、あれと似たような感じで、Blogopolisにもパーソナル機能を加えようと考えています。
―― それらが完成すると、かなり使い勝手がよくなりそうですね。最終的な姿は、ブログを評価するシステムをすべてひとまとめにして、誰でも使えるようなサービスでしょうか?
浜本 そうですね。サイトのアクセス数ランキングでいう「Alexa」のブログ版みたいな。ブログ業界のスタンダードな存在になれたら最高ですね。
―― 最後にお聞きしたいのですが、プライベートの時間を削ってまで開発するモチベーションの源はどこですか? 過去のインタビューでは、「習慣になっているから」というサイト管理人さんもいましたし、将来本業にするために頑張っている人もいました。作品を楽しんでもらうことを第一に考える人も、純粋に名誉欲を追求する方もいらっしゃいました。
浜本 そういう意味では、名誉欲が強いと思いますね。ただ、技術的に本当にまだまだで、全然駄目だと思うんですよ。アイデアはいくつかあるので、これからもっと勉強して、育てていければいいですね。
筆者紹介──古田雄介
元建設現場監督&元葬儀業者&現古銭マニア&毎週仕事で秋葉原と都内量販店に足繁く通う毎日を送る現デジタルライター。「古田雄介のブログ」では、皆さんのお勧めサイトを募集中です。また、ワクテカで掲載しきれなかった管理人さんたちの「もっと顔の見えるインターネット」コメントも随時掲載予定です。
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