6日に閉幕した「COMPUTEX TAIPEI 2009」では、台湾のパソコンメーカーを中心に、数々の新製品パソコンや周辺機器が出展されていた。ここでは数多の展示品の中から、日本では未発表のパソコンを中心に、会場で見かけた新製品をご紹介しよう。いずれも日本市場への投入が待ち望まれる品である。
ネットブック&モバイルノート
ネットブック市場大手のASUSTeK Computerやエイサー(以下Acer)など、台湾の大手パソコンメーカーはこぞってネットブックの新製品を出展していた。トレンドとしては、現在一般的なネットブックよりも、ディスプレーサイズがやや大きめの11インチ/1366×768ドットを搭載する製品を、ネットブックラインナップの中でも上位製品として投入している点にある。
ASUSTeK Eee PC
ASUSTeKのEee PCブランドでは、日本未発表の「Eee PC 1008HA」と「Eee PC 1101HA」にまず注目したい。1008HAは「Eee PC Seashell」の名でも呼ばれる製品で、二枚貝の貝殻をイメージさせる曲線を多用したボディーを持つ。海外ではすでに発表されているが、日本市場向けにはまだ発表されていない、期待の製品だ。ハードウェア面はオーソドックスで、10.1インチ/1024×600ドットのLEDバックライト液晶ディスプレーを備え、CPUにはAtom N280(1.66GHz)を搭載する。重さは約1.1kg。6色のカラーバリエーションが用意される。
もう一方の1101HAは、ディスプレーに11.6インチ/1366×768ドットのLEDバックライト液晶ディスプレーを備える上位機種。バッテリー駆動時間の長さを特徴としており、CPUにはAtom Z520/Z530を採用。1.38kgの重量と6セルバッテリーで、9.5時間程度のバッテリー駆動を可能としている。日本での発売が待ち遠しい製品だ。
ディスプレー部分が回転する、コンバーチブル型のタブレット・ネットブック「Eee PC T91」という製品も出展されていた。ボディーサイズは10インチクラスのネットブックよりも一回り小さく、タッチパネル式の液晶ディスプレーも8.9インチ/1024×600ドットと小さい。重さは約0.96kg。ディスプレー部分を回転させ、キーボードの上に重ねたタブレットスタイルでも使えるが、特に本体の周囲にタブレット操作時用のボタンはないようだ。
CPUはAtom Z520で、OSはWindows XP Home Edition。気になるのはストレージの少なさで、本体内蔵は16GB SSDのみ(+16GBのSDメモリーカード)となっている。バッテリー駆動時間は約5時間。
Acer
ASUSTeKと並ぶ大手のAcerも、数々の新製品・新ネットブックを出展していた。中でも話題だったのは、世界初の「Android搭載ネットブック」の出展。Aspire oneベースで、2009年第3四半期には発売されるという(日本での予定は不明)。話題を呼んではいたものの、プロセッサーや画面サイズの異なる携帯電話向けのAndroidアプリケーションが、そのままAtomベースのネットブック上で動くとは言えず、当面はアプリケーション面での利点はそれほどないと思われる。どのような製品展開をするのか見物だ。
Acerブースには日本でも話題の薄型ノート「Aspire Timeline」シリーズも当然並んでいたが、日本市場向けには未発表の「Aspire 4810T」も出展されていた。Aspire 4810Tは14インチ/1366×768ドットのディスプレーを搭載する中型機で、光学ドライブを内蔵して重さは約1.9kgとなっている。CPUはシリーズ共通の超低電圧版Core 2 Duo/Solo。重さとスペックのバランスが、ほかの2機種に比べてやや見劣りするのが、日本市場に投入されていない理由だろうか。
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