ホール3にブースを構える松下電器産業(株)は、9月26日に発表されたばかりの電子書籍リーダー『Words Gear(ワーズギア)』の実機を出品していた。来場者も手に取って、機器の使い勝手を確かめることができる。
電子書籍リーダー『Words Gear』 |
文字を表示したところ。画面上には操作方法や電池残量などが、下にはページ数が表示される | タッチセンサーの拡大部。例えばページをめくる際は、一番上のセンサーを左右に動かす |
まず持って感じたのは“軽い”ということ。約325gと一般的な文庫本2冊程度の重さだが、長時間手に持っていてもそこまで苦にならない印象だ。
本機には画面を回転させる仕組みが備わっている。やり方は至って簡単で、本体の上下を回転させてから、脇のタッチセンサーに触れるだけ。片方の手で持つのに疲れたら、もう一方の手ですぐに持ち変えられるわけだ。
ページめくりやメニューの移動などにもタッチセンサーを利用する。説明員によれば、指一本で操作することを意図してこのセンサーを採用したそうだ。
センサー自体の触り心地は悪くないが、残念なのはページをめくる際、データを読み込むため1、2秒待たされる印象があるということ。特にデータが大きいマンガや画像などでは、高速にめくる操作に追従するのが難しくなる。電子書籍全体を速読するよりは、じっくりと作品を楽しむ読書スタイルに向いていそうだ。
本体側面にはヘッドホン出力、SDメモリーカードスロット、音量調節ボタンを搭載 | もう一方の側面には、電源オン/オフとACアダプター端子が用意されている |
ユーザー自身が撮影した写真も表示できる。正面から見た場合、液晶パネルはとても色鮮やかだが、斜め横から見ると色が反転してしまう。電車の中で覗き見防止に役立ってくれそうだ |
液晶パネルを下から見たところ |
ビデオも視聴できる。再生時は本体を横向きに持ち、ヘッドホン経由で音声を聞ける |
電子書籍リーダーに関連する話として、富士通(株)のブースにはカラー電子ペーパーが参考展示されていた。昨年のCEATECでデバイスのみの出品だったのが、今年は筐体と操作パネルに収まった状態に進化しており、着実に製品化に向かって近づいている印象を受けた。
こちらは松下のWords Gearとは異なり、屋内/屋外の案内板やPOPなどへの利用が想定されている。カラー電子ペーパー自体の仕様としては、電源なしで半永久的に表示可能で、無線などで表示データを書き換えることも可能だ。
富士通のブースに展示されていたカラー電子ペーパー |
実際に手に持って使い勝手なども確かめられる |