【2004 CES Vol.7】“DVDハンディカム”や“Location Free TV”など日本未発売のユニーク製品に注目――ソニーブース
2004年01月16日 13時27分更新
オーディオ機器が集まる北展示館にひときわ大きなブースを構えたソニー(株)の米国法人。入り口脇にはRV(レクリエーションビーグル)車にカーAV機器をフル装備して、そのトランクルームでロボット犬の『AIBO』があくびをしている、というソニーらしからぬ(?)展示も見られたが、その奥には日本でもお馴染みのデジタルカメラ“Cyber-shotシリーズ”やデスクトップ/ノートパソコン“バイオシリーズ”、PDA“クリエシリーズ”に、CES初日(8日)に日本でも発表された容量1GBの新型MD規格“Hi-MD”対応製品などが出展されるなど、いかにもソニーらしいブースが設けられた。
4機種並んだポータブルHi-MD対応機器のひとつ『MZ-NH600』 | USB接続でパソコンとの親和性が高い『MZ-NH1』 | |
中央にジョグダイヤルと8方向スティックを持つ『MZ-NH900』 | TV/FM/AMチューナーを内蔵する『MZ-NHF800』 |
特に注目を集めていたのは、【2004 CES vol.6】のニュースでも紹介したBlu-ray Discの再生機(Blu-ray Discプレーヤー)や録画機(レコーダー)だが、このほかにも見所は多い。
『エアボード』よりも一回り大きいが、「女性でも無理なく持ち歩ける程度の重さ」だという“Location Free TV” |
“Location Free TV”とうたった携帯型TVは、12.1インチのSVGA(800×600ドット)表示液晶パネルを搭載したディスプレー部と、Ethernetおよび56kbpsモデムを内蔵するステーション部を組み合わせている。ステーション部にはIEEE 802.11a/b/g準拠の無線LAN機能を内蔵し、ディスプレー側に無線LAN経由で映像を送信可能(独自のQoS=データ転送品質保証機能を内蔵する)。一見すると日本でも発売中の携帯型ワイヤレス受信TV『エアボード』に近い製品だが、インターネット経由でMPEG-2映像を受信して視聴できるのた特徴で、デモでは日本のソニーオフィスから放送中のTV番組をリアルタイム変換してラスベガスの会場で受信・表示するデモを行なっていた。発売時期は米国で年末予定、価格は未定だが、日本での発売も検討しているとのこと。
日本でリアルタイムエンコードした映像をインターネット経由で配信し、ラスベガスのデモ会場で受信・表示しているところ | 背面にはスタンドが付いている | |
12.1インチタイプのほかに、5.8インチのより小型なディスプレー部のプロトタイプも参考出展された | 画面周辺のパネルはカラーバリエーションが用意されるようだ |
8cmサイズのDVD-R/RWメディアに映像を記録する“DVDハンディカム”『DCR-DVD300』は、米国ではすでに発売中だが、日本未発売のユニークな製品だ。日本では(株)日立製作所が“Woooシリーズ”でDVD-RAMメディアに直接記録するDVDカムコーダーを発売しているが、他社からは同様の製品は出てきていない。とはいえ、再生メディアとしてDVDの地位はすっかり確立しており、テープと違って不要な映像部分の消去や頭出しも早いなど、DVDカムコーダーのメリットは少なくない。録画時間の短さ(最高画質で約30分、普通画質で60分)がネックだが、対応製品が増えることで便利さに気づくユーザーも増えてくるのではないだろうか。日本でもぜひ発売を検討してほしい。
8cmDVD-R/RWメディアに直接記録する“DVDハンディカム”『DCR-DVD300』 | DVDドライブを開いたところ |