このページの本文へ

【2004 CES Vol.10】今年は3Dグラフィックスアクセラレーターが当たり前!? CES会場で見た携帯最新事情

2004年01月20日 23時14分更新

文● 編集部 佐久間康仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
ロングマフラーに身を包むブロンドのミニスカお姉さん
米国の携帯電話会社American Wirelessのブースにて

AV関連機器に主役となった“2004 International CES”だが、携帯電話に関する話題も少なからず注目を集めていた。中でもカナダのATIテクノロジーズ社と米エヌビディア社というパソコン用2D/3Dグラフィックスアクセラレーターチップメーカーが、こぞって携帯電話向けにデジタルカメラコントローラー内蔵の省電力型3Dグラフィックスアクセラレーターチップを開発、出展しており、2004年は携帯電話の高機能化がますます進みそうだ。



『IMAGEON 2300』のデモ機ATIテクノロジーズの『IMAGEON 2300』のデモ機

ATIテクノロジーズが出展したのは『IMAGEON 2300』という同社初の携帯電話向け3Dグラフィックスアクセラレーターチップ。3D APIとして“OpenGL ES 1.0”(組み込み機器向けのOpenGLサブセット)に対応し、パソコンに匹敵する画像描画が可能という。会場では組み込んだ携帯電話こそ展示されなかったが、携帯電話を模した2.5インチ程度の液晶ディスプレーを搭載した基板上でバイクレーシングゲーム『Moto GP for ATI』が動作し、毎秒30フレーム以上の高速な画面描画をデモンストレーションしていた。

GoForce 2100搭載の携帯電話。三菱電機(株)の現地法人の携帯電話がGoForce 2100を採用している

ATIテクノロジーズのライバルである、エヌビディアは一足先早く2003年8月に携帯機器向けの3Dグラフィックスアクセラレーターチップ“GoForce 2100シリーズ”(携帯電話向け)や“MediaQシリーズ”(PDA向け)を発表、すでに量産出荷も開始している。GoForce 2100とMediaQの違いは内蔵するビデオメモリーの容量や外部メモリーカードコントローラー(MediaQはSDメモリーカードやSDIOに対応)機能、および消費電力の違いだという。会場では携帯電話のほか、Palm OS搭載のPDAや米ヒューレット・パッカード社のPocketPC『HP iPAQ 2210』などが展示された。

『Palm Tungaten W』 『HP iPAQ 2210』
『Palm Tungaten W』『HP iPAQ 2210』
MediaQ搭載のPDA。PDAなら画面サイズや表示解像度も携帯電話より大きくなるので、本格的な3Dゲームが楽しめそうだ
三洋ブースでピエロのジャグリング
米国三洋のブースではピエロのジャグリングで衆目を集めていた

三洋電機(株)の米国法人のブースには地上デジタル放送を受信可能という携帯電話も出展された。もっとも、これは日本で昨年10月に開催された通信/情報/映像関連の総合展示会“CEATEC JAPAN 2003”に出展されたものと同じだそうで、NHKの海洋生物を扱った番組を受信する実動作可能な試作品のほか、“Stylish”“Casual”と名付けられたコンセプトの異なるモックアップも多数展示された。デジタル放送だけに、電波の届きにくい屋内の展示コーナーでも画質に乱れはなく、日本でも視聴可能範囲が広がれば有望なマルチメディア端末となりそうだ。発売時期や価格などは未定。



動作デモ機 コンセプトモデル1 コンセプトモデル2
コンセプトモデル3 コンセプトモデル4 コンセプトモデル5
三洋ブースに展示された地上デジタル放送の受信・表示に対応した携帯電話。実際に受信した画面を表示する実働デモ機のほかに、さまざまなコンセプトデザインのモックアップが展示された

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン