中国の代表的な電脳街、北京の「中関村」(ジョングワンツゥン)で売り上げが大幅に減少している。これは経済危機の影響ではなく、別のところに原因がある。中関村人気失墜のニュースに対して、ネット掲示板の反応は淡白。「廃れて当然」と反応している。
中国版秋葉原が凋落している
中国人に「中国一の電脳街は?」と聞けば、ほとんどの人が「北京の中関村」と答えるだろう。
中関村は、中国一の電脳街であり、研究施設が集中する地域でもあり、また(中国企業時代の)「レノボ」や「百度」の本社が集う、ハイテク企業が集中する地域でもある、アキバに筑波を加え、さらに格がついた渋谷や六本木を加えたような地域、それが中関村だ。広義での中関村は非常に広いが、タクシーに乗って「中関村に行って」といえば、狭義の中関村である電脳街地区まで運んでくれる。
中関村は中国人にとって有名な場所ではあるが、観光地化はされていない。電脳街には、北京に住む地元中国人や駐在の外国人ばかりで、ハイテクパークの地域は人通りもまばらだ。日本の秋葉原では、外国人向けの免税店が軒を連ね、日本観光ツアーの中にアキバ観光を組み入れたり、外国人向けにアキバツアーがあったりする。大きな違いである。
愛国心の強い中国全土の中国人は、一度、北京に旅行に行き、天安門広場に立つことを憧れるが、しかし一度は中関村に行ってみたいという声は、PCマニア以外に聞いたことがない。
それでも中関村は、中国の電脳街の中の電脳街であり、中国のアキバであることには変わりない。その中関村の売上が大幅に減少している。特に直近の大型連休だった、10月の建国記念週こと国慶節以降、「客入りが普段の3分の1」「店舗の5%が閉店」「売上額が半分近くに落ちた」など非常にお寒い状態が続いている。その中関村の異常事態を、いくつかの中国メディアがレポートしている。
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