開発コードネーム“Ivy Bridge”こと第3世代Coreプロセッサーが発売された。29日の深夜のアキバでは久々の深夜販売となり、「“Ivy Bridge”販売解禁! アキバの深夜は大盛り上がり!」の記事の通りお祭り騒ぎとなったが、中国ではどうだったのか。
結果からいえば、なんと27日にすでに発売していた。確認する限り、北京・天津・広州など沿岸部の都市を中心に発売されている様子。だから29日に深夜販売は行なわれていない。
一方、多くの内陸の都市では未発売だ。過去に内陸の都市で、最新CPU発売から1ヵ月後にそのCPUを搭載したPCを組むべく電脳街に行ったところ、売ってないどころか店員が製品の存在を認知していなかった。新Coreプロセッサーにしても広い中国全土各地の電脳街で、ショップ店員や客が認知するのはずっと先かもしれない。
中国のツイッターのようなミニブログ「微博」を見ると、早くも購入報告をしている人はいるにはいるがごく僅かで、中国のIT系サイトでは発売開始のレポートは小さく紹介されているだけ。日本のメディアと比べると実に淡々としている。
また、ユーザーの期待という観点から見ても、日本のSNSや掲示板などでの新Coreプロセッサーに関する書き込みと比べると、中国で注目する人は少ないように思える。
中国のアキバこと「中関村」における実売価格と秋葉原価格と、さらに家電販売で定番のオンラインショッピングサイト「京東商城」の価格を比べてみると以下のような結果になった。
製品名 | 秋葉原最安値 | 中関村最安値 | 京東商城価格 |
---|---|---|---|
Corei7-3770K | 2万9800円 | 2766元 (3万5238円) |
2399元 (3万563円) |
Corei7-3770 | 2万5980円 | ―― | 2169元 (2万7633円) |
Corei5-3570K | 1万9980円 | 1520元 (1万9360円) |
―― |
Corei5-3550 | 1万8280円 | 1443元 (1万8383円) |
1499元 (1万9097円) |
Corei5-3450 | 1万6780円 | 1130元 (1万4396円) |
1379元 (1万7568円) |
モノによってはアキバのショップが善戦している。日本人と中国人の人件費は随分違い、中国国内でもリアルの電脳街とネットショップの価格競争が激しいため、マージンを切り詰めているというのに、そんな価格と競っているアキバのショップはたいしたもんだと思う。

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