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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第7回

type Z 解体天国:妥協なきモバイルの真髄(後編)

2008年07月17日 16時09分更新

文● インタビュー●西田 宗千佳、構成●小西利明/トレンド編集部

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モバイルで、フルサイズのHDMI出力端子を装備するということ

――そういえば、HDMI出力とアナログRGB出力の両方がちゃんとあるんですね。

 ビジネスマンがどう使うかを考えたときに、これは絶対必要だと。

 モデムも「もういらないんじゃない?」という意見はありました。だけど、海外出張するようなビジネスマンにこそ使ってほしいマシンなので、「アジアやロシアで本当にモデムなくていいの?」となったとき、「やっぱりいるよね」と。

本体右側面にあるHDMI出力

本体右側面にあるHDMI出力は、通常なら光学ドライブでふさがっている部分を、余白を削るような形で詰め込んでいる。接続されたケーブルには干渉しないなど、実用性も考え抜かれている

――アメリカですと、EthernetすらいらないんじゃないかというくらいにWiFi化が進んでいますが、ほかの国ではまだ必要ですね。

 とにかく、どこでも不自由なく使っていただきたいですから。

 このHDMIも、最初は「本当に入るのか?」という話がありました。見ていただくと分かりますが、すごいところに付いてますよね。

 どこにも最初は付ける場所を見つけられなかったんですが、光学ドライブのウイング部の下に、「あ、ここ空いてるじゃん」と(笑)。

――しかもフルサイズですもんね。ビデオカメラでも、HDMIミニ端子を使う場合があるのに(笑)。

宮入 そこを妥協しちゃいけないんですよね。お客様が変換アダプターを一緒に持ち歩くというのも手間ですし、いつ使いたいシーンに遭遇するかも分からない。

 今回、我々は一番最初のコンセプトとして、海外出張するようなエグゼクティブビジネスマンのための機種を作りたいと思って話を始めた。そこはすっきりとコンセンサスがとれたので、「HDMIが入らない」となったときに、「じゃあミニサイズでいいか」とはならなかった。「出張したときに、本当にアダプターまで持っていくのか」と。

――その場に応じた対応の求められるビジネスマンには、フルサイズのコネクターが必要だ、というわけですね。

宮入 我々も軽量化という課題があったので、ミニサイズ化や、なしにするという選択肢もありえたわけですが、最終的にはフルサイズを入れてもなんとか3ポンドを達成できた。

 私は始め、「取っちゃえば?」という話をしていたくらいなんです。どうしても場所が出てこないので無理かなと思っていたんですが、そうしたらここなら入るというのを見つけてきまして(笑)。

――確かに、言われないと気付かないですよね。この場所にならコネクターが入るというのは。

宮入 ケーブルを差してしてもドライブのイジェクトはできますので、ケーブルと干渉しないところを狙って付けています。

type Zは光学ドライブ(DVDスーパーマルチドライブ)も徹底した軽量化が施されている。9.5mm厚のドライブを包むフレームを可能な限り外し、至る所に穴を開けて軽量化している

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