昨年末より始まった“AMD vs NVIDIA”のGPUリニューアル合戦。ミドルレンジ~アッパーミドルを中心に有効打を的確に放つNVIDIAと、ローエンド~ハイエンドまで一気に刷新したAMDのガチバトルは見ごたえがあった。その中でも特に印象的だったのが、デュアルGPUを採用した「Radeon HD 3870 X2」の存在だ。その性能や使用感はすでに当サイトでもレビューした通りだが、本来なら真っ先に反応するはずのNVIDIAの反応は静か。いったいどうしたNVIDIA……と思っていたらやっぱり出ました新ハイエンド。2007年5月の「GeForce 8800 Ultra」の登場以来、とんと更新がなかった待望の製品「GeForce 9800 GX2」のレビューをお届けしよう。
NVIDIAもデュアルGPUで対抗!
「GeForce 9800 GX2」(以下9800 GX2)は「Radeon HD 3870 X2」と同じ、もっと前でいえば「GeForce 7950 GX2」と同じ“デュアルGPU”を採用した製品だ。既に発売済みの8800 GTS 512(G92)搭載カードを2枚向かい合わせにしたような構造をしており、カード1枚をSLI状態にすることでパフォーマンスを稼ぐ構造になっている。若干動作クロックは変わっているものの、1GPUあたりの搭載メモリーや、メモリーバス幅、ストリーミングプロセッサ数等のスペックは全く同じ(下表参照)。ゆえに動画再生支援機能は第2世代のPureVideo HDを搭載し、DirectXも10.1ではなく10までの対応となる。
| GeForce 9800 GX2 |
GeForce 8800 GTS |
GeForce 8800 GTX |
GeForce 8800 GT |
|
|---|---|---|---|---|
| コアクロック | 600MHz | 650MHz | 575MHz | 600MHz |
| メモリークロック | 2GHz | 1.94GHz | 1.8GHz | 1.8GHz |
| シェーダークロック | 1.5GHz | 1.62GHz | 1.35GHz | 1.5GHz |
| 搭載メモリー | 512MB×2 | 512MB | 768MB | 512MB |
| メモリーバス幅 | 256bit×2 | 256bit | 384bit | 256bit |
| ストリーム プロセッサー数 |
128×2 | 128 | 128 | 112 |
また、ボード上部にはSLIブリッジ用のコネクターを1つ備え、9800 GX2を2枚利用するQuad SLIにも対応する(ただし原稿執筆時点でのドライバーは未対応)。前述の通り9800 GX2は1枚でSLI状態にする訳だが、これを有効にするためにはドライバー側で“マルチGPU”を有効にする必要がある。これを有効にした場合、利用できるDVIコネクターが片方だけになるなど、ライバルの「Radeon HD 3870 X2」と比べると、まだまだ洗練度が足らない感じだ。
設計的に面白いのは、9800 GX2は基板全体がほぼ完全にカバーで覆われているという点だろう。遠目で見れば完全な黒い箱そのものといった感じだが、カード両面には吸気用の穴が開いており、ここからブロアーファンが空気を採り入れるようになっている。ただし、GPUを冷却した後の温風はカード上部のスリットを通じケース内部に放出されるという実に豪快な仕様になっているため、ケース内温度の大幅な上昇は避けられないだろう。
(次ページへ続く)

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