YouTubeのライブ配信機能「YouTube Live」が公式アプリからのモバイルライブ配信を可能にしたのは2017年2月のこと。ただし、アプリからのライブ配信はチャンネル登録者数1万人以上のYouTubeクリエイターのみが利用可能でした。
その後、この機能を利用するための要件が4月からはチャンネル登録者数1000人以上に緩和され、さらに、5月18日未明からその要件を満たさなくてもアプリからのライブ配信が可能となったクリエイターが増えたようです。
ただ、YouTubeを運営するグーグルは、すべてのユーザーが利用可能になったとはまだ発表していません。可能になった人もいれば、そうでない人もいることから、すべてのユーザーが利用できるにはもう少し時間がかかるのかもしれません。しかし、アプリからライブ配信が可能となっている人が確実に広がっている様子。それほど遠くないうちにすべてのユーザーが利用できるようになりそうです。
YouTubeアプリからのライブ配信については、既に第27回記事で概要を紹介していますが、今回、私自身が要件緩和の対象となり、アプリからライブ配信することができるようになりました。
YouTube利用者をそのままライブ配信に引き込める
統計情報によればYouTubeは全インターネット人口の約3分の1を占める10億人以上のユーザーに利用されており、1日あたりの動画視聴時間は数億時間、視聴回数は数十億回にものぼり、視聴回数の半分以上を携帯端末からの視聴が占めているとのこと。それだけYouTubeでの動画視聴はとても手軽ですし、多くの人が目に触れていることでしょう。
これまでのYouTubeは、YouTubeクリエイター(いわゆるYouTuber)と呼ばれる人達が撮影・編集によって制作した動画を視聴するのが一般的でした。
YouTube Liveはライブ配信メディアの黎明期から存在するYouTubeのライブ機能でありますが、つい最近までパソコンと外部ツールソフトウェアの組み合わせや専門的な機材でないと利用できなかったこと、WEBサイトやアプリ上からライブ配信を視聴するための導線が弱いものでした。
動画共有サービスとしてのYouTubeは誰もが知る認知度の高いサービスであるものの、ライブ機能としてのYouTube Liveは認知度が低く、日本においては他のライブ配信メディアのサービスに比べてもこれまで一歩遅れをとっていました。
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