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盛田 諒の「アスキー家電部」 第30回

【完全版】肉汁あふれるハンバーグがやばい! フィリップス ノンフライヤー

2016年09月01日 15時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 オードブル肉料理、サイドディッシュ肉料理、メインディッシュ肉料理。すべての肉に感謝を捧げて肉をいただく肉祭りを開催している。1品目は唐揚げ、2品目はハンバーグ。神器は「ノンフライヤー」だ。肉汁あふれるハンバーグが焼きあがる。これはやばい。

肉祭りwith三種の神器 メニュー

・オードブル「唐揚げ」シャープ ヘルシオ ウォーターオーブン
・副菜「ハンバーグ」フィリップス ノンフライヤー
・副菜「とんかつ」ノンフライヤー&ヘルシオ
・主菜「豚の角煮」シャープ ヘルシオ ホットクック
・デザート「モヒート風かき氷」ドウシシャ ふわふわとろ雪かき氷機
・巻末座談会「いま本当にキッチンに欲しいもの」


副菜「ハンバーグ」フィリップス ノンフライヤー

 子供も大人も大好きハンバーグ。「肉をおかずに肉を食べる」と言いつつ料理が1つずつになるのは諸事情あるので許してほしい。神器はフィリップス「ノンフライヤープラス ダブルレイヤーセット HD9531」。実売価格は3万3200円前後。

 ノンフライヤーはヘルシオ ウォーターオーブンと同じようにノンフライ調理ができる。ノンフライヤーは水蒸気ではなく200℃の熱風で食品を包みこむことで食材表面の水分を飛ばし、サクッと焼きあげる仕組み。食材の水分と油分を使って料理する原理は基本的にコンベクション(対流)オーブンと同じだ。一部料理では油が必要になるためノンオイル調理というわけではない。

ころんとしたフォルムのノンフライヤー

大きい。収納場所がパッと思いつかない

下からバスケットを引き出す

この中に調理したい食材を入れる

 ハンバーグの歴史をたどると18世紀ドイツの港町ハンブルグで労働者に人気のあったタルタルステーキ(生肉ステーキ)が起源、生肉を食べやすくするため細かく刻み香辛料で味つけしたものがアメリカに入ってステーキ料理になったとか。

 フィリップスのノンフライヤーは2013年の国内発売から3年目。今ではノンフライ調理自体がメジャーになり、わがんせ「ノーオイルフライヤー」、グリーンハウス「オンオイルフライヤー」など競合も増えて人気製品になった。アイリスオーヤマは揚げもの再加熱用に「リクック熱風オーブン」を売っている。調理でなく再加熱をアピールする視点がアイリスオーヤマらしい。

 ノンフライ調理ではなくハンバーグをつくるのは、ヘルシオ ウォーターオーブンと同じく焼き料理が得意だから。焼き豚、焼き野菜など公式メニューがある中、内側までじっくり焼いた肉のうまみがわかるハンバーグを選んだ。

材料(2人分)
玉ねぎ 1/2個
サラダ油 大さじ1/2
パン粉 大さじ3
牛乳 大さじ1 1/2
合いびき肉 250g
溶き卵 1/2個分
塩 小さじ1/5
こしょう 少々

 まずはレシピに従い、フライパンにサラダ油を敷いて玉ねぎを炒める。そのまま肉も焼けばいいのではと感じるが、ノンフライヤーを信じて材料の準備を進める。ボウルに合いびき肉とその他の材料、炒めた玉ねぎを入れてこねあげる。出来たハンバーグのたねをアルミホイルでつくった船に入れる。そのまま調理網に置くと焼きあがったときお肉がこびりつき、お手入れが面倒になるのだ。ノンフライヤー公式レシピ本でもアルミカップを使った焼き方を紹介していた。

 190℃で予熱しておいた本体から「バスケット」を出し、ハンバーグのたねを並べ190℃で16分加熱。ここから個人的なドラマがはじまった。

 加熱を始めるとすぐノンフライヤーは「グオオオオオ」という派手な動作音を立てはじめた。ファンの音だろうが相当うるさい。しばらくすると今度は本体背面の空気吐き出し口から白い煙が出はじめる。部屋がうっすら白くなり、あわてて換気扇を「強」にした。煙には独特のにおいがある。というかくさい。ノンフライヤーの周囲は相当熱くなり、扇風機を持ってきてノンフライヤーに向けて回すことに。ばたばたやっているうちに顔から汗が流れ落ちてきた。なんだこの黒いモンスターは。

 「ぴー、ぴー」というエラー音のようなブザーができあがりを知らせたとき、正直ノンフライヤーは完全にマイナス評価だった。しかしバスケットを引き出した瞬間、目に入ってきたのはじゅうじゅう油と肉汁をはねさせるハンバーグの姿。湯気とお肉の匂いが顔いっぱいに広がった瞬間、心の目盛りがプラス方向に振り切れた。

 これはうまい。100%うまいぞ。

 急いでクレソンをそえた平皿にハンバーグを並べ、ナイフを入れるとふんわり切れる。フォークで上から押すと中から肉汁がじゅわっと勢いよくあふれた。口に含むと、中までしっかり火が通っていてお肉の味がわかる。塩だけで食べたくなる良質なグリルハンバーグ。大好きなつばめグリルの「ハンブルグステーキ」を思い出した。

まずフライパンでたまねぎを炒める。一手間

ボウルにひき肉とそのほかの材料を入れる

炒め玉ねぎと一緒にこねる。原始的快感がある

アルミホイルでつくった船に並べる

これで油がたれ落ちない。ヘルシオと同じだ

バスケットを本体に収納する

190℃で16分。「グオオオ」とうなりはじめる

白い煙がうっすら部屋を包む。熱い。うるさい

「ぴー、ぴー」というエラー音のようなブザーが鳴った。ここまではわたしも文句ばっかり言っていた。しかし……

か、閣下!ハンバーグ閣下ではありませんか!!

クレソン侯爵と並ばれたハンバーグ閣下。なんと堂々としたお姿

めちゃくちゃいい匂いがする。完全にお肉。お肉との出会いに感謝(錯乱)

内側までしっかり火が通ったふわふわのお肉

フォークで押すと肉汁があふれた。グリルハンバーグ最高

持ちあげるときに失敗して少し油がこぼれたがきれいだ

油と肉汁はアルミホイルがキャッチ。必要ならこれでグレービーソースを作る

 ハンバーグだけで結論づけるのも乱暴だが、ノンフライヤーの利点はうまい料理ができることだと感じた。本当にうまかった。店が開ける。では難点はどこにあるのか。

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