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海域スキャン「RADAR GRiD」海運業界向けサービス提供開始、海上の障害物を自動で認識し可視化

 アイディア株式会社は6月22日に、独自開発した海域スキャン「RADAR GRiD(レーダーグリッド)」の海運業界向けサービスの提供開始を発表した。「RADAR GRiD」は「海の可視化」をコンセプトに、レーダーやAIS(船舶自動識別装置)、カメラの情報をAIがリアルタイムに統合解析し、AIS非搭載の漁船や小型船、流木などさまざまな海上障害物を認識・識別して危険度を判定したうえで将来位置を予測するというシステム。ワッチ業務を「人とシステム」で担保する仕組みを提供するとしている。

「RADAR GRiD」は、一般商船や自律航行船において、本船周辺の海上物体を認識・識別・予測することで航行の安全に寄与する目的で開発されたという。2023年には海上土木工事向けに「RADAR GRiD」の商用提供を開始し、工事海域周辺の船舶動静の可視化による安全性の向上に貢献しているとのこと。今回のリリースは、陸上からの海域監視で培ったノウハウを生かし、海運業界の課題であるワッチ業務の改善を図るという。

 同社によると、現状のワッチ業務ではレーダーと目視を組み合わせながら、「多数の陰影の中からどれが危険か」を判断する必要があるそうだ。しかし、この判断にはベテランの経験と知識が必要で、経験の浅い航海士にとっては負担も大きく、AIS非搭載の漁船や小型船が多く航行する日本の海域では難易度が一層高まるという。こうした課題の解決に向け、波・風・悪天候・夜間など海上特有の環境でも安定的にサービスを提供できる仕組みを構築し、「RADAR GRiD」を海運業界向けにも展開可能にしたとしている。

「RADAR GRiD」では、レーダー・AIS・カメラの3つの情報ソースをAIが統合して処理し、障害物を認識・識別・予測。従来のシステムでは捉えきれなかった「AIS非搭載船」を船として自動認識し、危険度を判定して注意喚起するという。

 加えて、自船周辺の状況を俯瞰する統合MAPに危険船や注意対象を一元表示。目視や個人の気づきに依存していた見落としリスクを低減するとともに、「レーダーに映る陰影」と「現実の危険」のギャップをシステムが埋めることで、経験の浅い船員でも「どの方向のどのくらいの距離に確認対象がいるか」を把握し、判断しやすい環境を整えるとしている。

 また、「RADAR GRiD」は搭載するレーダー・AIS・カメラのメーカーを問わず、柔軟に利用可能とのこと。特別な専用機器を必要とせず、既存の船上設備を活用した構成で導入できるという。

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