あえて「単体販売をやめる」という逆転ホームラン
そもそも端末の単体販売は、総務省が通信料金値下げを実現しようと「完全分離モデル」を強要したところから始まる。
それまでは、端末と通信料金プランがセットとなっており、端末を安価に割引して販売する一方、通信料金プランを高めにする傾向があった。通信料金プランを値下げさせるため、端末販売と通信料金プランを分離することで、端末割引をしにくくした、というわけだ。
ただ、キャリアとしては、端末の単体販売でも多額の割引を設けることで、ユーザーに端末購入しやすくするような「白ロム割」を始めた。それまで白ロム割には規制が入っていなかったが、結果、1円端末が横行するようになったため、総務省では令和5年12月に「セット購入時の白ロム割も規制の対象」にガイドラインを改定したのだった。
ソフトバンクとしては、端末を安価で売るために、単体販売も用意し、白ロム割を適用するという苦肉の策を続けていたが、この単体販売に対する「白ロム割」も規制の対象となったことで、あえて「単体販売を辞める」という逆転ホームランを打ったことになる。
キャリアにとってみれば端末の単体一括販売ではあまり旨みはなく、分割払いでユーザーを囲い込み、補償サービスを契約してもらうことで利益を稼ぐ構図だ。であれば、端末と通信料金プランのセット割引を強化する方向に舵取りをするというが当然と言えば当然だ。
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