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岡山にスタートアップのカルチャーを。――未来の起業家育成やビジネス成長を目指すスタートアップを支援、「ももたろう・スタートアップカフェ」

ここに注目! 地域スタートアップエコシステムを支える拠点施設紹介

 各地でスタートアップエコシステム形成・発展に向けた取り組みが進む中、地域のハブとなる拠点施設に注目が集まっている。さまざまな組織や人をつなぎ、地域独自の新たな価値を創出するために、各施設ではどのような取り組みを行っているか。各地域のスタートアップ支援施設の運営担当者に話を聞く。

 今回は、岡山県岡山市の「ももたろう・スタートアップカフェ」について、コミュニティマネージャーの大津朱里さんに伺った。

ももたろう・スタートアップカフェ(愛称:ももスタ)

 開設:2019年8月1日
 URL:https://momosta.com/
 住所:〒700-0023 岡山市北区駅前町1丁目8番地18号(アクセス

 

ももスタ
コミュニティマネージャー
大津 朱里さん

――施設の名称と愛称を教えてください。また、名称に込めた思いなどをご紹介ください。

 正式名称は「ももたろう・スタートアップカフェ」、愛称は「ももスタ」です。「岡山にスタートアップのカルチャーを」をMissionとするスタートアップ支援拠点として立ち上がりました。

 イベントやプログラムを通じてさまざまな人々が自然に交わり交流できるような場所であり、普段からも起業を目指す学生や起業家のコミュニティスペースとして賑わう場所であり続けますように――そうした思いを込めています。

――ももスタのコンセプトや理念、目的を教えてください。

 コンセプトは、「岡山にスタートアップのカルチャーを。」です。これまでにない新しい事業や社会課題の解決にビジネスとして取り組む未来の起業家の育成や、ビジネスプランの成長支援を目的としたスタートアップの支援拠点です。

 イベントやプログラムを通じてさまざまな人々が自然に交わり交流できるような場所を提供しています。ももスタは新たなビジネスにチャレンジする方を全力で応援します。

――設備面における施設の概要と、主な特徴を教えてください。また、利用者の使いやすさのためにどんな工夫をしているでしょうか。

 50名ほど収容できるイベントスペース(プロジェクター・マイク・スピーカー完備)を備えています。イベントの内容によって、トークセッション形式やセミナー形式に机や椅子を入れ替えることが可能です。

 普段は、コミュニケーションスペースとなっていて、起業家同士の活発な情報交換やコラボレーション事業が誕生している場所になっています。常に映し出されるプロジェクターでは、ももスタがスポンサーとなっているYouTubeチャンネル「セトフラ(Setouchi Startup Flag)」(https://www.youtube.com/@SetouchiStartup)が投影されています。

 ももスタ会員が使えるコワーキングスペース(12席)+個室ブース(1席)も備わっており、Wi-Fi完備の中、集中して仕事もできます。ホワイトボードやウォーターサーバーも自由に利用でき、もくもくと仕事をするだけでなく、リラックスして利用者同士で交流しながらも仕事をできるような、そんなクリエイティブな環境を整えています。

コミュニケーションスペースにはYouTubeチャンネル「セトフラ(Setouchi Startup Flag)」を投影(写真左)。スタートアップ関連だけでなくスキルや教養、ライフスタイルなどさまざまな分野の書籍を配架し紹介(写真右)

――ももスタの運営面における工夫や特徴などを教えてください。

 年間40回を超えるイベントを行なっており、いろいろな切り口で開催しています。ピッチ大会や、ゲストイベント、マインド・技術的なことを学べるセミナー、ワークショップ、起業支援プログラム、交流会など。スタートアップ向け、スモールビジネス向け、学生向け、企業内新規ビジネスの創出や街づくりにフォーカスしたイベントを行なっています。

学生5組、社会人5組がビジネスプランをプレゼンした「第3回ももスタビジネスプランコンテスト – OKAYAMA STARTUP AWARD 2024 –

育児をしながら事業成長を遂げた地元・岡山在住の女性起業家たちのトークイベント「子育て世代ママの起業奮闘記~子ども向け事業の収益化への道筋~

岡山県外からゲストを招いたイベントも盛況。地域の枠を越えた交流を創出している。写真はイベント「Okuda Night

 20246年6月から「ももスタ相談室」を開設しており、コミュニティマネージャーがももスタに平日常駐する形で、これから起業したいと思っている方の相談や起業後の課題解決に向けたサポートを行なっています。

 Slackによるオンラインコミュニティには、500名以上のメンバーが登録しています。イベントの告知はもちろん、コミュニティ内で情報交換や、意見を求められたときにメンバーがアドバイスをするような活発なコミュニケーションが生まれています。

2024年6月に開設した「ももスタ相談室」

――コミュニティマネージャーとして、運営において大事にしているポイントを教えてください。

 ももスタを利用する方々が、「ももスタを利用して良かった」と思ってもらえるような対応を心がけています。コワーキングスペースとして利用しにきた方々をご紹介してつなげたり、興味ありそうなイベントをご紹介するのもそのひとつ。 相談に来てもらえた方へは、私たちが持っている知識・経緯・情報・ネットワーク・スキルを生かして、課題解決へ向け伴走できる存在でありたいと思っています。

 ももスタには、コミュニティマネージャーが駐在しているだけでなく、岡山よろず支援拠点と連携して専門家への紹介や、創業をワンストップで支援するサービスを準備しています。その方にあったサービスをご紹介するのも私たちの役目だと思い、幅広い最新の情報収集をしています。

――さらにこれから、ももスタをどのような場にしていきたいと思っているか、今後の抱負をお聞かせください。

 ももスタのミッションとしている「岡山にスタートアップのカルチャーを。」に先頭に立って実現できるよう、ももスタ内だけに限らず、外部のイベントに出たり、登壇したり、ネットワークづくりを行なっています。

 ももスタから岡山から、これまでにない新しい事業や社会課題の解決にビジネスが生まれるよう、伴走できる場所になれればと思います。

 そして、今以上に、若者にとっての「チャレンジが生まれる場」を目指していきたいと感じています。起業しなくても、「そのチャレンジを実際にしよう!」「自分にもできるかも?」と感じられるような環境や関係性をももスタでは大切にしていきます。

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