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マイクロソフトが「Copilot+ PC」を出したワケ AIはPC市場の“カンフル剤“だ

2024年05月23日 11時45分更新

文● 西田 宗千佳 編集●飯島 恵里子/ASCII

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Copilot+ PCの目玉機能は「Recall」

「物忘れのカバー」もAIに
アプリからAIを活用する基盤を再整備

 マイクロソフトはCopilot+ PCで、Windowsにさまざまな機能を搭載する。もっとも価値がわかりやすいのは「Recall(回顧)」と呼ばれる機能だ。

 PCが定期的にスクリーンショットを撮り、その内容をオンデバイスAIが解析してインデックスを作ることで、PCを使っている時の「物忘れ」対策をする。

 要は「この前見た青い服、正確にはどんなのだった?」「この前見た資料で出てきたフレーズ、どんなのだっけ?」といった感じで、人間の脳内にある曖昧な記憶をカバーするような機能だ。PCに表示される画面はプライバシーや機密の塊なので、当然クラウドは使わず、情報もAIの学習に使われることはない。

赤い車を描いた作業があれば、その様子を「赤い車」という文章から見つけ出すこともできる

 重要なのは、こうした機能が「Windows Copilot Runtime」というフレームワークでカバーされることだ。

Windows Copilot Runtimeにより、Windows 11上でのアプリからのAI活用を加速

 Windows Copilot Runtimeからはクラウド上のCopilot(GPT-4o)を呼び出すこともできるし、オンデバイスAIを使うこともできる。マイクロソフトは自社で開発していた「Small Language Model(SLM)」である「Phi-3」をベースにした「Phi-Silica」を組み込んでおり、画像認識を含め40以上のモデルをWindows Copilot Runtimeから使えるようにしている。

オンデバイスAIの1つとして、Small Language Model(SLM)」である「Phi-Silica」を搭載

 Windows Copilot Runtimeによって「Windows 11上のアプリケーションからAIを活用する枠組み」を強化することが、Copilot+ PCの狙いでもあるのだ。

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