3DS版で発売したRPGシリーズ1作目がリマスターで登場!

タマゴ集めのトリコに!?『モンスターハンターストーリーズ』はやり込み要素も深い!【ゲームレビュー】

2024年05月21日 11時00分更新

文● Zenon/ASCII

●タマゴのリセマラが時間泥棒な件

 オトモンを増やすには、モンスターの巣に潜入してタマゴを取って来る必要がある。巣に着くと「誰もいない」「親モンスターがいる」「親モンスターが眠っている」という3パターンがあり、長居すると親モンスターが帰ってきたり起きたりして戦闘になる。

 上手くやれば戦わずにタマゴを持ち帰れるので、深追いして周囲の素材も根こそぎ頂くか、タマゴだけ失敬するか。ある意味で欲望との戦いでもある。

眠っているモンスターのそばに近づき、タマゴを失礼しま~す(ゴソゴソ)

 タマゴは何回か取れるが、一度に持ち帰れるのは1個だけ。ナビルーのセリフやタマゴの柄で持ち帰りたいタマゴを選別しよう。

狙いのタマゴを手に入れられるかは運次第。そのため何度もモンスターの巣を探しては潜入することになる

タマゴを取るとモンスターが起きることも! にーげろー!

 無事持ち帰ったタマゴは、街の厩舎でふ化できる。基礎ステータスがふ化時にランダムで増えるので、同じ種類のモンスターでも能力値は変わる仕組みだ。

フルフル亜種が誕生! わりと強い個体で、筆者の心強いパートナーに(※上記で映っているタマゴとは別です)

お揃いの武器と防具をセットで着るとテンションが上がる! ゲーム的にも《シナジー効果》が発生し、指示する際の絆ゲージ消費量が少なくなる

 さらに、モンスターは遺伝子を伝承することでさらに進化する。「火球を吐くウルクスス」や、「電撃を放つリオレウス」など、本来存在しないモンスターも生み出せるのが、本作のオリジナル要素で非常に面白い!

遺伝子スロットを移す「伝承の儀」。一度に移せる遺伝子は1つだけで、渡した元のモンスターはいなくなってしまう

 理想の遺伝子配列を目指そうとすると、まさに時間泥棒な要素だ。タマゴをせっせと回収してこないと追いつかず、物語がなかなか進まない!

●3DS版からの新要素と変更点まとめ

 本作は元々、2016年にニンテンドー3DSで発売された作品。それを今回、最新ハードで遊べるようリマスターした形となる。

 グラフィックがキレイになったのはもちろんのこと、待望のフルボイス化やミュージアムモードの実装、そして3DS版で配信されたすべてのアップデートコンテンツを初めから収録している。まさに完全版と言っていい内容で、一度遊んだ人にもオススメできる。

主人公の幼馴染リリアは、髙橋ミナミさんがボイスを担当。そのほか、逢坂良太さん、M・A・Oさん、牧野由依さん、杉田智和さんと、豪華なキャストが物語を彩っている

 ミュージアムモードでは、初公開を含む200点以上のデザインアート、BGMを収録。開発者のコメントも収録され、モンスターハンター ストーリーズの世界観をより一層楽しめるだろう。

開発陣のコメント付きで見られる資料などもあり、これだけでも見ごたえ抜群だ。未プレイ時はネタバレに注意!

 3DS版のアップデートで配信された「テオ・テスカトル」「クシャルダオラ」「ラージャン」や、エンドコンテンツ「蜃気楼の塔」の拡張、キャラエディットパーツの追加など、すべてのアップデートコンテンツを初めから収録。

ストーリークリア後のお楽しみも大ボリュームで用意されている

 より遊びやすくなって帰ってきた『モンスターハンターストーリーズ』。遊べるハードが無かったり、「モンハン」のRPGが気になっていた人には、とくに触れてほしい作品だ。

 PS4版のプレイ感覚としては、画像はクッキリしていて見やすく、エリア移動やセーブ&ロードの読み込み時間も短く快適。戦闘スピードをアップできるため、格下相手にはサクサク戦闘が進むのもGOOD。

 街中の移動が遅いのは少し気になったが、欠点というほどではない。戦闘中「バトルポーチ」にセットしたアイテムしか使えない点が、少々不便に感じたくらいだろうか。

 「ハンター」ではなく「ライダー」として、モンスターを暴走させる《黒の狂気》にまつわる重厚な物語をどうか楽しんでもらいたい。

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