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北九州市、本気のスタートアップ支援 ものづくりの力で世界に挑む

令和5年度北九州市スタートアップ支援5事業(SEP-K)合同イベントレポート

提供: 北九州市

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地場企業とスタートアップの共創を語る、「スタートアップと市内ものづくり企業との協業」

 トークセッション「スタートアップと市内ものづくり企業との協業」では、北九州市の強みであるものづくり産業において、スタートアップと地場企業がどのように共創していくべきかについて議論が展開された。

 パネリストとして、KiQ Robotics株式会社 代表取締役の滝本隆氏、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社でパートナーを務める竹山将志氏、株式会社ドーワテクノス 執行役員 経営企画室長 谷口寛氏の3氏が登壇し、モデレーターは有限責任監査法人トーマツの久留島雄一氏が務めた。

── スタートアップと大手企業が協業するにはどうしたらいいか。

滝本氏(以下、敬称略):弊社の場合、抱えていた課題とスタートアップの技術がかみ合うことで、共創が加速した。具体的には、スタートアップとの連携により、産業廃棄処理にロボットキットを導入している。

竹山氏(以下、敬称略):私は前職含め、多くのスタートアップを見てきた。いろいろな形がある中で、大企業と協業して成功した事例と失敗した事例を知っている。失敗した事例は、プロダクトアウト思考で、大手企業との企画や契約は曖昧なまま進み知財を丸乗りされた。

一方で、成功した事例では企画の段階からフェーズや欲しいものを契約に落とし込んでいた。これらの2つの例からプロダクトアウト思考かマーケットイン思考なのか、契約を含めた交渉術をしたか否かで結果が分かれた。

谷口氏(以下、敬称略):スタートアップは商材やサービスの提案は得意だが、企業と協業して考えることができていないと感じる。一方で、人を育て、企業との接点も増えているので変わってきている。

── スタートアップが企業とコラボレーションをする上でのハードルとは。

竹山:プロダクトアウトではなく、マーケットイン思考でいること。特に、研究開発先行型はヒアリングを行い、企画やニーズなどを契約に落とし込むのが必要になる。自社の利益だけを優先するのではなく、引き算をしながら譲るところは譲って契約に落とし込み、ゴールを設定することが大事だ。

── ものづくり工業地帯を実現するために必要なことは?

滝本:企業とスタートアップがコラボレーションできるコミュニティーがあると良い。大企業や中小企業、スタートアップが入ることで、悩みの解決や新たなアイデアが生まれると思う。

竹山:いろいろなコワーキングスペースができている中で、ものづくりはできない。だからこそ、ハードウェアスタートアップを集結させるために、ものづくりができる設備を整えた集積場所を作ってほしい。

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