ASCII Power Review 第225回
モバイルが16になるなら、自宅は18型なのだ!
速度もディスプレーも最高 = 至高のゲーミングノート「Razer Blade 18」実機レビュー
2023年11月10日 10時00分更新
人間の欲望には限りがない。PCも例外ではなく、そのスペックは右肩上がりに向上している。というわけで今回レビューするのは18インチという最大級のディスプレーを搭載した、Razerの最新ゲーミングノートPC「Razer Blade 18」だ。
もちろんRazerのマシンだけに、CPU、GPUも最新、最上位をラインナップ。まさにデスクトップクラスのノートPCに仕上げられている。Razerから実機を借用したので、その魅力をじっくりとお伝えしていこう。
第13世代Core i9-Hは2種、RTX 40シリーズは4種から選択可能
最大構成では81万9800円
Razer Blade 18には複数のラインナップが用意されている。OSは「Windows 11 Home」、CPUは第13世代(Raptor Lake)の「Core i9-13950HX」(24コア[8P+16E]、32スレッド、最大5.50GHz、55W)と、「Core i9-13980HX」(24コア[8P+16E]、32スレッド、最大5.60GHz、55W)が選択可能だ。
ディスクリートGPUは「GeForce RTX 4060」/「GeForce RTX 4070」/「GeForce RTX 4080」/「GeForce RTX 4090」を選べる。
メモリーは16GB(DDR-5600)/32GB(DDR-5600)/64GB(DDR-5200)、ストレージは1TB/2TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)だ。
ちなみにCore i9-13950HXにGeForce RTX 4060、RAM16GB、SSD1TBという最小構成では48万3800円、Core i9-13980HX、GeForce RTX 4090、RAM64GB、SSD2TBという最大構成では81万9800円となる。
ディスプレーは18インチQHD+液晶で2560×1600ドット、168ppi、16:10、240Hz、3ms、100% DCI-P3、非光沢を搭載。ディスプレー上部には5MPウェブカメラ、Windows Hello対応IRカメラ、アレイマイクを内蔵。またツイーター×2、サブウーファー×4構成の6スピーカーシステムが搭載されている。
インターフェースは、Thunderbolt 4(USB 3.2 Gen2、USB Power Delivery、NVIDIA GPU経由でDisplayPort 1.4対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C(iGPU経由でDisplayPort対応)、USB 3.2 Gen2 Type-A×3、HDMI 2.1、有線LAN(2.5GBASE-T)、フルサイズのSDメモリーカードスロット(UHS-II)、3.5mmコンボジャックを装備。ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3をサポートしている。
本体サイズは399.9×275.4×21.9mm、重量は3.10kg。91.7Whのリチウムイオンポリマーバッテリーを内蔵。バッテリー駆動時間は非公表だ。
18インチディスプレーを搭載しているだけに重量は3kgを超えているが、狭額縁仕様のおかげでボディーは「比較的」コンパクト。個人的には1日中歩き回るなら留守番させておきたいが、自宅からオフィスや学校への往復なら、モバイルしてもいいと思えるサイズ、重量感である。

右側面にはSDスロット、Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen2 Type-A、HDMI 2.1、ケンジントンロックスロット、左側面には電源端子、有線LAN、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen2 Type-C、コンボジャックを用意
ディスプレーのDCI-P3カバー率は98.4%
テンキー非搭載のキーボードが素晴らしい
18インチQHD+液晶(2560×1600ドット)はリフレッシュレート240Hz、応答速度3msというスペックからもわかるとおり、基本的にはゲーム向けのディスプレーだ。18インチという広い表示面積は、FPS/TPSゲームなどで敵を索敵するのに大きなアドバンテージを与えてくれることだろう。
ディスプレー品質のひとつの指標である色域は「100% DCI-P3」と謳われている。カラーキャリブレーション機器で実測したところsRGBカバー率は100%、AdobeRGBカバー率は87%、DCI-P3カバー率は98.4%という広い色空間を確認できた。色調整・確認などのクリエイティブワークにも活用できるだけの画質を備えている。
ウェブカメラのイメージセンサーは5MP。室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できる。Windows Hello対応IRカメラを独立して搭載しているおかげで、RGBカメラで良好な画質を得られているのだと思われる。
キーボードは84キーの日本語配列で、複数キーの同時押しを実現する「Nキーロールオーバー」に対応。キーピッチは実測19mm前後、キーストロークは実測1.3mm前後が確保されている。
大型ノートPCというとテンキーを搭載しがちだが、Razer Blade 18は18型ノートPCでありながら、テンキーではなくツイーター×2、サブウーファー×4構成の6スピーカーシステムを内蔵している。
表計算ソフトを使うユーザー向けのビジネスノートPCであればテンキーは必要だろうが、特にゲーミングノートPCであればテンキーを搭載するよりも、すべてを等幅に揃えた余裕のあるキー配列のほうが歓迎されると筆者は考えている。
R23は27726
Port Royalは11684をマーク
最後にパフォーマンスをチェックしよう。Blade 18はCore i9-13950HXにGeForce RTX 4080、RAM32GB、SSD1TB。今回は比較対象機種としてCore i9-12900HにRTX3080Ti、RAM32GB、SSD1TBという構成の「Razer Blade 17」を使用する。

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