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国産産業用水中ドローンの自動航行による高精細な海底マッピングを実現

 筑波大学発のスタートアップである株式会社FullDepthは2023年5月23日、自社開発の産業用水中ドローン「DiveUnit300」を活用し、自動航行による海底マッピングを実現したことを発表した。

「DiveUnit300」は本体重量が約29kg(バッテリー込み)。7基の推進器を備え、水中での姿勢制御や移動を行う。駆動時間は最大4時間(運用状況により駆動時間は変わる)、最大潜行可能深度は300m。フルハイビジョンのカメラと、1500ルーメンのLEDライトを4基備えるほか、ソナーやグリッパーなどのオプション機材をつけることができるという。

産業用水中ドローン「DiveUnit300」・マルチビームソナー

海底撮影用カメラ

 今回の検証実験では「DiveUnit300」に一部改造を施し、位置推定結果とカメラで撮影した動画を用いて、海底マッピングを実施した。海底高度1.5mで水中ドローンの自動航行を行い、機体の位置情報とカメラで撮影した動画から1秒間隔で635枚の画像を切り出した。それらを合わせてフォトグラメトリ処理を行い、海底のオルソ画像を制作して、高精細な海底マッピングを実現したという。

 また、同時にマルチビームソナーによる検証実験も行い、海底高度2.0mで水中ドローンの自動航行を実施し、マルチビームソナーのデータと機体の位置情報を合わせて音響画像による海底マッピングも実現した。

カメラで撮影した海底写真

海底のオルソ画像

マルチビームソナーによる海底画像マップ

 この成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2022年度「研究開発型スタートアップ支援事業/Product Commercialization Alliance(PCA)」の結果得られたものという。

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