開発者インタビュー
本作のプロデューサーである和泉真吾氏とディレクターの丸山敦史氏に、メールでいくつかの質問にご回答いただいたので、紹介していこう(以下、敬称略)。
和泉真吾氏
丸山敦史氏
編集部:13年越しとなるHDリマスター版は、なぜこのタイミングで制作が決まったのでしょうか。
和泉:移植のご要望がたくさん寄せられていた作品だったことと、遊んでいただいたユーザーの皆様の満足度が非常に高い作品だったので、これを13年前にお届けできなかった方に、ぜひ遊んで欲しいと考えたことが今回の移植を決めた理由です。
そのため今回の移植では、マルチプラットフォーム対応とアジア言語の追加対応を行ないました。また、原作の発売から13年が経過していますが、いつの時代にも、どこの国の方でも、どんなハードでプレイしても変わらない「普遍的な面白さ」を持ったタイトルという点も大きかったです。
編集部:体験版では確認できなかったのですが、新要素「チャレンジ」にはどういったものがあるのでしょうか。
丸山:『ゴースト トリック』では、トリツク・アヤツルを駆使してキャラクターを助けて運命を更新することで進んで行きますが、正解のルート以外でもキャラクターがいろいろな反応をします。わざと失敗することでしか見れないやり取りもあり、そういった寄り道部分にやりこみ要素を設けています。
編集部:そのほか、HDリマスター版で注目してほしいポイントを教えてください。
丸山:リマスター版の注目ポイントはやはり個性的なキャラクターですね。今回のリマスターにあたりキャラクターの表情や服装などを加筆修正し、よりキャラクターの個性が引き立っています。
また、新要素の「イラストアツメ」では、そのキャラクターのデザイン案やモーション案を見ることができ、いろいろな方向からキャラクターを楽しむことができます。
編集部:ニンテンドーDS版およびiPhone版からの移植にあたり、苦労された点があればお聞かせください。
丸山:とくに苦労したのはUIの改修ですね。ゲーム中に表示されるUIはゲームプレイに大きく影響を与えるものなので、「どこに」「どのように」表示するかをUIのメンバーと検討を重ねて、改善しました。
その中でもとくに難しかったものはアヤツルの表示です。とりついた後、そのものがアヤツルことができるのか、そしてどんなことができるのかはとても重要で、ゲームプレイ時のユーザー視点を考慮しつつ、改善を行ないました。
編集部:作中の展開あるいは文言に調整などは入っているのでしょうか。
和泉:『ゴースト トリック』は完璧な形で完結しているので、シナリオの変更や追加は行ないませんでした。
編集部:『2』など新作・続編を期待する声もありますが、その可能性はいかがでしょう?
和泉:今は『ゴースト トリック』をできるだけたくさんの方にお届けすることで頭がいっぱいなので、今後のことは考えられないですが、続編の制作を検討したくなるくらい多くの皆さんに本作をプレイしてもらえることを願っています。
編集部:読者の方々へ向けたメッセージをお願いします。
和泉:ファンの方は、新たな発見があると思いますので、ぜひもう一度プレイしてみてください。まだ体験したことがない方は、まずは秀逸なストーリーを楽しんでもらいたいです。
その入り口として体験版を用意したので、ぜひプレイしてみてください! その後はストーリーのネタバレを見ないよう、SNSで『ゴースト トリック』を検索しないなど、気をつけて発売日を迎えていただければと思います!
丸山:オリジナルのファンの方へ、オリジナル版をプレイをした当時とはキャラクターの見え方や、会話の中に隠れた意図などが見えてくると思いますので、新要素や高画質・アレンジBGMとともにその体験を楽しんでいただきたいです。
初めて遊ぶ方へ、オリジナル版の発売から10年以上経っていますが、このゲーム体験は新鮮かつ驚きにあふれているので、ネタバレに気を付けて、一度しか味わえない貴重な体験を楽しんでいただきたいです。
【ゲーム情報】
タイトル:ゴースト トリック
ジャンル:謎解きミステリーADV
販売:カプコン
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One/PC(Steam)
発売日:2023年6月30日
価格:
通常版:4389円(パッケージ版)
通常版:3990円(ダウンロード版)
謎解きキット トリツキBOX:8239円(パッケージ版)
謎解きキット トリツキBOX:7840円(ダウンロード版)
※Xbox One版は通常ダウンロード版のみ
CERO:B(12歳以上対象)
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