渋谷Web3大学ら、自律分散型組織(DAO)の意思決定プロセスにGPT-4導入実験
渋谷Web3大学と株式会社KandaQuantumは2023年5月10日、中央集権的な管理者が不在でメンバーが共同で意思決定を行う「自律分散型組織(DAO)」と「GPT-4」技術を組み合わせた実証実験を開始すると発表。分散型の意思決定プロセスとAIを活用し、企業やコミュニティの運営の効率化を図る。
これまでの「自律分散型組織(DAO)」には、コミュニティの人数が増えるに従ってネットワーク数が増大し、過大な運営コストがかかるという課題があった。そのためコミュニティの発展が阻害されたり、組織構造がピラミッド型や少人数組織の集合体となったりする傾向があった。
この課題解決のため、渋谷Web3大学とKandaQuantumは「GPT-4」を活用した実証実験を行うに至ったという。実験では、「GPT-4」を「DAO」の意思決定プロセスに導入。高精度かつ人手を介さないマッチング技術により、コラボレーションまでの運営コストを抑えることを図るとしている。同時に、コミュニティが拡大した際にネットワークやシステムが対応できる「スケーラビリティ」が担保され、組織の発展が促進されることが期待されるという。
実証実験の参加者は、実験の過程で発生するデータを収集し分析することで、「GPT-4」と「DAO」の組み合わせで得られる効果や、新たなビジネスモデルの可能性について検証する。実証実験の結果次第では、この技術がDAOの課題を克服し、次世代のデジタル社会構築に貢献するとしている。
渋谷Web3大学は、ブランディングを強みとするシマウマ合同会社と、マーケティングを強みとするMoMo Dialogue合同会社が共同運営するWeb3に特化した渋谷発のプロジェクト創出コミュニティ。Web3、NFTに興味がある人などが、ともに学習しプロジェクトを創出するコミュニティとして、プロジェクトを実現していく。