iPhoneを打ち負かすにはパートナーが不可欠
サムスン電子はFoldやFlipなどの折りたたみスマホで他社との差別化に成功している。一方で、折りたたみスマホはファーウェイやOPPOなども投入するなど、早くも競争関係が激化している。
そんななか、サムスン電子が追随してくる中国メーカーとの差別化で重視しているのが「パートナーとの関係」なのだ。
TM Roh氏は「4年前、フォルダブルというカテゴリー製品を始めて投入したが、単なる画面が折りたためるというハードウェアの提供だけではなく、折りたたむことでの使いやすさを実現するために、アプリを最適化できるよう戦略的なパートナーと多くの努力を重ねてきた。折りたたみスマートフォンで、ユーザーの方々が新しい体験をする際、ハードだけではなく、ソフトウェア、アプリがどれだけ完璧に動作するか、どれだけよくマッチするかが重要だと考えた。
Samsung Galaxyとしては、初代モデルから、さまざまな戦略パートナーとのオープンな協力を通じて最適化されたコンテンツ、サービスを追求してきた」という。
Androidを提供するグーグルとしても当時、折りたたみスマホで快適な操作性というのは理解していなかった。もちろん、アプリを提供する企業も同様だ。サムスン電子としては、ソフトウェアのパートナーとの協議を進めることで、折りたたみスマホの使いやすさを進化させてきたというわけだ。
TM Roh氏は「一昔前のスマートフォンはハード、ソフト、AIなどのアルゴリズムが別個に動作していたが、いまでは一体となって有機的に動作し、より良い性能、より良い経験を提供する方向に発展している」と語る。
アップルは垂直統合により、自社でスマートフォンに必要な技術をかなり内製化しているが、Android陣営はどうしても水平分業となっている。
GalaxyがiPhoneを打ち負かしていくには、パートナーとの綿密な関係性を築くことが何よりも重要なのだろう。
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