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全国の高校生が考えた秀逸なビジネスアイデアが集う!約5000件の中から選出されたファイナリストが決定

「第10回高校生ビジネスプラン・グランプリ」ファイナリスト発表 記者発表会レポート【前編】

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最終審査会に進出するファイナリスト紹介 part1
―――多様な課題に取り組むファイナリストたち

 それでは、ファイナリスト10組を詳しく紹介していこう。今回はまず5組を紹介する(紹介は発表順)。
>>ファイナリスト紹介の後編はこちら

横浜市立南高等学校(神奈川県)

 介護施設で暮らす高齢者向けに、廃材でつくった屋内外両用の靴「靴カエサセナイ」を開発し、ホームページや介護施設で販売する。
 素材に、環境にやさしいEVAや、ペットボトル処理時の繊維などを使用。靴のアウトソールを折りたたむことにより、一足で屋内と屋外の両方で使える工夫がされている。実際に高齢者にヒアリングを行い、靴のサンプルまでをつくって応募に挑んだ。

富山県立富山工業高等学校(富山県)

 書きたい文字を投影し、その投影像をなぞり書きすることで綺麗な文字が書ける筆記用投影装置「前沢書長」を開発・販売し、リハビリ・学習支援サービスを提供する。
 第60回「富山県発明とくふう展 児童・生徒の部」の最高賞「発明協会会長奨励賞」を受賞した「前沢書長」を活用したプラン。特許権と専用・通常実施権を活用したライセンスによるロイヤリティ収入を活用するなど、経営資源もしっかりと考えられている。

札幌日本大学高等学校(北海道)

 小学校で使う教科書のデータが搭載されたアプリを開発し、無地の本に投影して使用する専用プロジェクターを開発・販売する。
 専用の小型プロジェクターとアプリで無地の本に教科書データを投影することで、小学生は複数の教科書を持たずプロジェクターを持って行くだけで済む。さらに、学習の定着度を高める効果も期待できるという。

おかやま山陽高等学校(岡山県)

 イネ科の多年草マコモ(真菰)から飼料を生産・販売し、酪農家の飼料調達コストを削減する。
 地元岡山県里庄町の特産物である「まこもたけ(秋に新芽の根元が肥大したマコモ)」を収穫する過程で廃棄される茎葉部を活用し、牛の粗飼料を生産する。国内で生産ができるマコモの廃棄部位の活用や、耕作放棄地の活用によって、一定した安価な飼料を提供できる利点がある。

洗足学園高等学校(神奈川県)

 傘に取り付けて雨滴から発電できるシートと、その電力を集めることができる傘立てを開発し、企業や学校、病院向けに販売する。
 傘の発電シートには、二硫化モリブデンによる水力発電の仕組みを利用。この傘を使うことで、ビニール傘の使い捨てや商業施設などで使用されるビニール製の傘袋の使用を抑制し、二酸化炭素の排出量を減少させる効果も期待できるという。

◇  ◇  ◇

 以上、今回はファイナリスト10組のうちの5つを紹介した。地元の特産物を活用したもの、身近な課題に着目したものなど、高校生ならではの視点と柔軟な発想で練り上げられた秀逸なアイデアがそろっている。また、「経営資源」や「収支計画」といったポイントについても考慮されており、1月8日の最終選考会では、大人顔負けのビジネスプランを披露してくれそうだ。

 後編では残るファイナリスト5組を紹介するほか、「高校生ビジネスプラン・グランプリ」卒業生の起業家から今回の参加者へのメッセージなど、このほかの記者発表会の様子を紹介する。(後編はこちら

第10回「高校生ビジネスプラン・グランプリ」最終審査会&表彰式

■日時:2023年1月8日(日)13:00~17:30
■場所:東京大学伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール(東京大学本郷キャンパス内)
■主催:日本政策金融公庫
■プログラム概要(予定):
・開会挨拶、審査員の紹介
・ファイナリスト10組によるプレゼンテーション
・特別講演・意見交換会「一緒に日本の未来を創ろう」
 株式会社タイミー代表取締役 小川 嶺 氏
・結果発表・表彰式、講評

※最終審査会の様子は、下記でライブ配信予定
第10回高校生ビジネスプラン・グランプリ 最終審査会&表彰式 YouTubeチャンネル

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