「パソコン代わり」とまではいかないかも
一方、Quest Proで仕事をする際に気になっているのが日本語入力です。これまでのQuestシリーズはVR内で使用できるキーボードの種類も限られ、なかなかスムーズに日本語入力ができませんでした。文章が入力できるかと言われたら「できなくはないけど……」という感じです。同社のVRワークスペース「Horizon Workrooms」をミーティングで使用していた人はいるかもしれませんが、パソコン代わりとして作業していた日本人はほとんどいないんじゃないでしょうか。私自身も挑戦したことがありますが、使いにくくてすぐ挫折してしまいました。
性能面でもやや疑問は残ります。搭載するチップ「Qualcomm Snapdragon XR 2 +」は「+」と付いているとおり、Quest 2に搭載されていたチップをクロックアップして機能に最適化した程度のもので、次のアーキテクチャまでは進んでいないと考えられます。新型とはいえ一世代前のSnapdragonで処理をしているわけですから、性能面での限界があります。AR機能を実現するところで多くのコンピューティングパワーを取られ、思ったよりも新機能で広がりを生み出せないのではないかとも思ってしまいます。
そもそもOS自体、メタが自社OSの開発を諦めたためAndroidベースのものなんですよね。ハードウェアに完全に最適化されたものではないので、ムダにパワーをとられてしまう面は残っていると思います。チップについては来年以降に発表すると言われている「Quest 3」で次世代に移行するだろうと予想していますが、このあたりは購入時期が悩ましいところですね。
また、致命的な問題としてバッテリーも1〜2時間しか保たず、急速充電にも対応していないので、それで実作業に耐えうるのかというのは、使ってみないとわからないところです。まだまだ、ラップトップの代わりとまではいかないのかもしれません。

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