前回、メタがフェイスブックからメタバースに軸足を移しているのは、アップルやグーグルのようなハードウェア・プラットフォームを手に入れたかったからだという話をしてきました。今回は、そんなメタがこれからどんなメタバースを作ろうとしているのかというお話です。
現実とシームレスにつながるメタバース
メタバースは現実とシームレスにつながるというのがメタの世界観です。AR、VR、MRなどは統合されるものだというイメージを持っています。なかでも現在はまだスマートフォンの存在が大きいため、メタバースとスマートフォンをシームレスにつなぐことが重要だとメタは考えています。
わかりやすいのが2021年にメタが披露した仕事のイメージです。
リモートワークをしている男性がARグラスをつけると、目の前に複数のウィンドウが立ち上がります。男性はプレーヤーで音楽をかけ、メッセンジャーで送られてきているCADイメージを展開します。こういったアプリはすべてスマートフォンやパソコンのインターフェースを踏襲しています。
デモ映像では、メッセンジャーを送ってきた相手に打ち合わせを提案し、相手がOKすると、今度は相手のアバターが目の前に表示され、打ち合わせが始まります。距離が意味をなくすということですね。そしてフォーカス(集中)モードを選べば、全画面がメタバース空間に切り替わります。
これらはまだかなり荒唐無稽なイメージですが、メタはこの世界観の実現に向けてQuestシリーズの実装を進めているわけです。
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