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東芝が力を入れるシミュレーテッド分岐マシンと量子暗号通信

連載
大河原克行の「2020年代の次世代コンピューティング最前線」

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量子暗号通信技術の先に向けて

 量子暗号通信は、すでに世界規模での商用実証が始まっており、日本のほか、北米、欧州、韓国、シンガポールなどで実施。2022年4月には、英国BTグループと、ロンドンにおいて、世界初となる量子暗号通信の商用向けメトロネットワークのトライアルサービスの提供を開始している。

 東芝では、量子暗号通信のユースケースにおけるフィジビリティ確認や実証を通じた利用ノウハウの蓄積により、普及に向けた社会的課題の抽出、技術的な課題の解決にも取り組むとしている。さらに、今後数年を目標に、グローバルの商用サービスとして展開する考えも示している。

 一方、東芝では、量子暗号通信技術の先に向けて、量子通信や量子インターネットの実現も視野に入れている。

 量子インターネットでは、量子コンピュータや量子センサーといった量子デバイス同士を接続し、それらが持つ能力を有効に発揮できる量子ネットワークであり、複数の量子コンピュータを相互に接続して処理を分散し、圧倒的な計算能力を発揮したり、量子センサーなどを連携した多様なアプリケーションやシステムの活用が期待されている。量子コンピューティングの効果を十分に得るためにも、量子インターネットの実現は避けては通れないといえるだろう。

 これも、東芝が目指すQXにおいて、重要な取り組みのひとつになる。

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